2012年3月25日日曜日

Buuccの日記 - 関心空間


2011/11/20

「ローマの休日」の公と私・沖縄から豪州への海兵隊の移動は中国近傍からの撤退だし、TPPは米企業を儲けさすために日本経済を弱めてしまうものになる可能性が高い。

1. 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」・ 獄中十五年、監獄からメッセージを送り続けたジェバリが新首相に
  チュニジアに本当の民主化が始まるのか? 三党連立政権のおっかない船出
 10月23日投票の結果、単独で過半数を抑えた政党はゼロ。
予測通りにイスラム穏健派(スンニ派)の「アンナハダ」が第一党になったが、第二位は欧米マスコミの予測に反して、左翼的な共和党(共和国評議会)だった。三位につけたのが欧米型民主化を訴えながらも、実はベン・アリ前政権残党色濃いリベラル派が急遽、結成した政党。 この三党による連立政権の枠組み作りに手間取ったものの、11月18日、ようやく新内閣の骨格が固まった。閣僚の指名はこれからである。 新首相には獄中十五年の闘士、ハマディ・ジェバリ(63歳、アンナハダ=復興の意味=党副党首)に決まった。アンナンハダ党は国会議員217議席の89議席を占めるが圧倒的な第一党ではない。 大統領には共和国評議会党(CRP)のモンセフ・マルゾウキがつくが、共和国評議会は29議席しかないうえ、寄� �集め勢力にすぎない。第三党エタカトル党(20議席)からはベン・ジャファー(71歳)が国会議長と、そのパワーは巧妙に振り分けられた。ジャファーは鉄腕の持ち主といわれるが、ベンアリ時代の与党傀儡野党を率いており、獄中体験がない。しかし連立中枢の三党でも議席数合計がようやく64%、これはイスラエル同様に不安定なバランスで基本綱領がまるで違う政治家の寄り合いとなる。政策合意だけで、当面はチュニジアの運命の舵取りをすることになった。 同じ日、エジプトでは軍部の暫定政権然として政局運営に抗議するデモ隊が警官隊と衝突し、一人が死亡、700名が負傷する事態に発展し、ムバラク退陣以後の無秩序状態に回復は見られない。

2. 宮崎正弘の国際ニュース・早読み (読者の声2)
貴誌前号はまるでミャンマー特集でしたが、ミャンマー情勢の変化が興味深いです。ミャンマーは1990年代後半、アセアン加盟するというので日系企業も数多く進出。1996年7月には全日空が関空~ヤンゴン(往路のみ、帰路はバンコク経由)直行便を開設したものの1998年3月に休止という、アウンサンスーチーをめぐる当時の国際情勢(欧米の一方的なスーチーへの肩入れによる経済制裁)に日本も組み込まれた時期でもありました。朝日新聞などはミャンマー人留学生による民主化要求の声は伝えても、ミャンマーの実態については報道しない(報道しない自由は共産圏だけではありませんね)。ミャンマーの仏教について、「仏教原理を価値観の頂点におくため軍人でも有名なパゴダへの参拝と寄付を演出し、憲法を超える宗教律にその 統治の権威をすがる。仏教原理がまつりごとの求心力にある」とのご指摘、ミャンマー・タイ・カンボジアの上座部仏教国に共通する価値観かもしれません。
ミャンマーでは日本の七五三くらいの年齢の子供が馬に乗って行進したりするお祭りや、お寺で僧侶になる儀式を見かけたりします。だいたい小学生くらいの年齢で1週間ほど出家修行するようですが、地方都市の僧院など朝の托鉢前後の時間帯は子供が多いせいか、かなり賑やかです。女子だけの僧院もあり、剃髪・ピンクの僧衣の少女もよく見かけました。ミャンマー仏教では女性の出家は認められていないのですが、尼僧院も3000ヶ所もあるといいます。

ミャンマー・タイ・カンボジアに共通することですが、寺院などで踊りを奉納する光景をよく目にします。日本では七五三も踊りの奉納も神社の領域ですが、明治までは神社とお寺は一体ですから、同じようなものかもしれません。ミャンマーと日本でいちばん違うのが死者の埋葬でしょうか。戦後60年以上経っても遺骨収集に努める日本、ミャンマーではインドと同じく死んだらおしまいで墓もつくらないことが多い。遺体は魂の抜け殻で土葬でも火葬でもいい。貴誌連載の樋泉教授コラムでの中国葬儀事情とは正反対、日本は中国とミャンマーの中間といえばいいのでしょうか。ミャンマーと中国の関係、雲南のタイ族自治区の街にはミャンマー人のエリアがあり、おもに宝石類を扱っていましたが、ロンジー姿のインド系ミャンマー 人も多く、援蒋ルート・インパール作戦といった言葉が身近に感じられたものです。第二次世界大戦ではチェンマイの加藤隼戦闘隊とビルマのロイウィン、ラシオ付近に展開するアメリカのフライングタイガースとの交戦もありました。

拉孟、騰越守備隊の玉砕もありましたが、雲南の怒江(サルウィン河)のゆったりした流れを見ていると戦争は遠い昔のことにも思えます。それでもガイドブックに載っていない橋が次々に架けられ、ダム建設の話などが出てくるとたちまち中国の野望が見え隠れ。ミャンマーは日米中印とも因縁深い地域ですね。   (PB生、千葉)

(宮崎正弘のコメント)竹山道雄『ビルマの竪琴』が、日本の戦後におけるビルマの印象を固定化させた観なきにしもあらず、ですが、その竹山さんを批判攻撃してキャンペーンを張ったのが朝日新聞でした。あの直後(昭和四十二年)に、鎌倉の竹山先生宅を訪問した記憶が蘇りました。 朝日新聞による右翼イメージとまったくかけ離れていて、あの竹山さんはリベラルな教養人でした。ですから 思想的意見ではあわないところが多々ありました。竹山論は女婿の平川裕弘さんが書かれていますね。 話は飛んで拉孟の戦闘ですが、日本女性が現地でいかに活躍し華々しく散ったか、桜林美佐さんに傑作があります。

3. 産経新聞 【風の間に間に】論説委員・皿木喜久 「ローマの休日」の公と私
 手元に「ローマの休日」の古いシナリオ本がある。南雲堂から発行されたシナリオシリーズの一冊で、英文と同社編集部による日本語訳の全文が掲載されている。 1953年製作の米映画「ローマの休日」は、今でも日本でアンケートをとれば、ベスト10に顔を出すこと間違いない名画中の名画だ。 オードリー・ヘプバーン演じるアン王女が、某国からイタリアを訪問中、公式行事に辟易(へきえき)してローマの町へ抜け出す。そこでグレゴリー・ペックの新聞記者と出会い、2人で1日だけの休日を楽しむ。 ウィリアム・ワイラー監督の巧みな演出とヘプバーンの魅力に世界中の映画ファンが酔った。「大人の童話」という評価もある。だが改めてシナリオを読むと、単なる「童話」ではないことがわかる。 彼女が王女� �あることを見破り、「世紀のスクープ」にしたい記者は見破られていることに気づかない王女からホンネを引き出そうと、カマをかける。例えば彼女の父親(実は国王)は何の仕事をしているのかと尋ねる。王女が答える。
 「大抵はーいわゆる渉外係よ」
 「そいつは大変な仕事だ」
 「ええ、私ならやりたくないわ」
 「お父さんは?」
 「文句をいっているのを聞いたことがあるわ」
 「どうしてやめないんだい」
 「そっちの方の仕事をしている人はほとんど辞職することはないのよ。身体(からだ)が悪くてどうしても続けられないという時のほかはね」
 よどみない会話の中に「国王」という「職業」の厳しさや孤独さがちりばめられている。だからどうしても入院中の天皇陛下のお仕事について考えてしまう。 現在、皇太子さまや秋篠宮さまが代わりを務めておられるが、あくまで陛下のご病気に伴う臨時の措置である。国事行為や宮中祭祀(さいし)は基本的には陛下にしかできない。 体調がすぐれず、われわれ一般国民であれば「文句」のひとつ言いたいときもあるかもしれない。それでも陛下は大震災の被災地の見舞いなど、淡々とそして黙々と仕事をこなしてこられたのである。「公人」の精神に徹しておられるのだ。 今回のご入院に際し、宮内庁はこれまでの疲労の蓄積もあげていた。それなら宮内庁も国民も、陛下のお仕事の厳しさや孤独さにもっともっと思いをい� �すべきだろう。 話を映画の方に戻すと、「ローマの休日」は、思わぬ展開を示す。2人が恋に落ちるのである。 だが王女は意を決してその思いをたち切り、宿舎の大使館に帰る。映画のクライマックスで、泣かせどころだ。だがもっと泣かせるのはこの後である。大使が「王女としての義務」をタテに「空白の1日」の説明を求めるのに対し、こう答える。
 「閣下はその言葉を二度とお使いになる必要はないと思います。私が王家と国とに対する義務を全然自覚していなかったならば、私は今夜、戻っては来なかったでしょう。二度と帰っては来なかったでしょう」 丸24時間だけの「私」を満喫した後に生まれたみごとなまでの「公」の自覚である。
 宮中晩餐(ばんさん)会より個人のパーティーが大事と言って恥じない防衛相、国益や公益そっちのけの政治家をはじめ、「公」に徹しなければならないすべての人に、かみしめてもらいたい言葉である。(論説委員)

4. 株式日記と経済展望 沖縄から豪州への海兵隊の移動は中国近傍からの撤退だし、TPPは米企業を儲けさすために日本経済を弱めてしまうものになる可能性が高い。
◆同盟国も責任分担を 米国防長官、予算削減で 10月12日 産経新聞
パネッタ米国防長官は11日、ワシントン市内で講演し、米政府の債務削減に伴い国防予算圧縮を迫られていることに関し、「(日本などの)同盟国にも自国の安全保障により責任を担ってほしい」と強調した。 パネッタ氏は米軍の規模縮小は避けられないとしながらも、「幅広い脅威に対応するため、能力の高い軍隊でなければならない」と指摘。ハイテク兵器の効率運用などを推進する方針を表明した。 ただ、予算削減後もアジアや中東などを重視し米軍のプレゼンスを維持していく考えを示した。 パネッタ氏は今後10年間で4500億ドル(約34兆5千億円)の国防予算削減を目標に掲げている。(共同)
◆中国包囲網の虚実(2) 11月17日  田中 宇
▼中国包囲網の「遠巻き」化
 今回の件に関して中国では、マスコミが米国や豪州を批判する論調を載せているが、中国政府は米豪を非難していない。中国政府は米豪の行動に意表を突かれ、何も言えないのだという見方があるが、今回の動きは遅くとも9月に報じられ始めており、中国政府は十分に予測できたはずだ。むしろ、今回の件は中国にとって脅威になっていないので看過していると考えた方が妥当だ。(The U.S. expands military activity in Australia and stresses its Asian presence.)
 今、海兵隊が駐屯している沖縄は、中国本土からの距離が約500キロだ。それに対し、来年から海兵隊が駐屯する豪州のダーウィンは、中国本土からの距離が十倍の5000キロもある。海兵隊は中国との敵対を強めるのでなく、中国の近くから撤退していくのである。米軍が初めて豪州に駐屯する点は「中国包囲網」という感じもするが、米軍は中国と露骨に敵対するのでなく「遠巻き」にしている感じだ。海兵隊にはグアムに移る予定の部隊もいるが、グアムは中国から約2500キロで、これまた撤退していく方向になる。 豪州への駐留は、中国とASEANが対立する南沙群島の近くに米軍を置くことを意味するという指摘もあるが、南沙群島までの距離は、沖縄から2500キロ、ダーウィンから3000キロだ。沖縄� �らダーウィンへの海兵隊の移動は、南沙群島に近づくことになっていない。 海兵隊の一部が沖縄から豪州やグアムに移ることの意味については、沖縄だと中国が自国の影響圏の境界線と考える「第1列島線」に隣接し、中国軍のミサイルが飛んでくる場所なので、もっと遠くて安全な「第2列島線」の外側である豪州やグアムに移るのだという指摘がなされている。(US and Australia tighten military ties September 14, 2011)
 2つの列島線とは「中国は朝鮮半島から沖縄の西側沖合、台湾、南沙群島をつないだ第1列島線の西側を影響圏とし、米国は伊豆諸島からグアム島、フィリピン、インドネシアをつなぐ第2列島線の東側を影響圏として、相互に干渉しない」という米中の暗黙(ないし秘密)の了解事項のことだ。(第1、第2列島線の地図)(消えゆく中国包囲網)
 今回の件が、第1列島線の近くにいる沖縄海兵隊を、第2列島線の外側の豪州やグアム島に移すことを意味するのだとしたら、それは、中国が日本(沖縄)を攻撃してきたときに米軍が日本を守るつもりがないことになり、日米安保条約が空文であることを意味している。米政府は、中国包囲網を作ることを示唆するが、具体的にやっているのは包囲網をしだいに「遠巻き」にすることだ。現実は、中国包囲網の強化とは逆の、第2列島線以東への撤退である。白を黒と言いくるめている感じだ。 オバマは豪州での演説で、今後の米国がアジア太平洋地域を重視していくことを強調した。オバマは豪州からインドネシアのバリ島に行き、米大統領として初めて東アジアサミット(ASEAN+日中韓印豪)に出席する。TPPでは、米国� �経済面でアジア太平洋を重視していることを示している。日本では、米国は急にアジアを重視するようになったと歓迎されている。 しかし、沖縄から豪州への海兵隊の移動は中国近傍からの撤退だし、TPPは米企業を儲けさすために日本経済を弱めてしまうものになる可能性が高く、米国は同盟国に対する思いやりに欠けている。米国は韓国に対しても、米韓FTAを通じ、韓国経済を痛めつけようとしている。米政府の「アジア重視」は、裏表があり、目くらましが多い。(貿易協定で日韓を蹂躙する米国)

(私のコメント)「株式日記」では、アメリカ軍は財政危機によって東アジアから去っていくだろうと言う長期予測をしています。「株式日記」はもともとは経済ブログでしたが、アメリカの経済破綻は先送りしているだけ� �FRBの力が尽きれば国債や不動産担保証券を買い支えきれなくなり、買えば買うほどインフレと金利が急騰してアメリカ国民は無一文になる。ドイツや戦後の日本や90年代のロシアに起きたことがアメリカでも起きるようになるだろう。それは現在のアメリカ政府やFRBがやっていることを見れば必然であり、中央銀行が大規模な国債や社債を買い支えるようになったら確実にインフレ爆弾が破裂する。アメリカン失業率は9%台のままだし、金融機関の倒産も続いている。アメリカの銀行もPIIGS諸国の国債を大量に買っているからだ。イタリアやスペインの国債利回りも7%を越えてきた。それだけ国債が値下がりしてアメリカの銀行やファンドが含み損を抱えている。現在はヨーロッパの金融危機に目が集まっていますが、確実にアメリ� ��経済にも波及する。問題はアメリカの財政で削れるところは軍事予算しかなく、10年間で34兆円の予算カットを目指している。アメリカは中東やアジアでの軍事的プレゼンスは維持するとコメントしているが、リップサービスと見なければ予算的な辻褄が合わなくなる。オバマ大統領のオーストラリア、東南アジア歴訪も外交的な攻勢で軍事的な後退を誤魔化そうと言うものだ。アメリカ軍は、やがてはアラスカーハワイーオーストラリアのラインまで後退するだろう。だからオーストラリアに初めて海兵隊基地を設ける。おそらく沖縄やグアムから移転するのでしょうが、日本の外務省や防衛省はそれを阻止するために辺野古に海兵隊基地を造ろうとしていますが、空っぽの軍事基地を作っても意味はないだろう。つまり台湾有事� �起きてもオーストラリアの基地は5000キロも離れている。マスコミの記事は例によって「オーストラリアの基地は中国包囲網」と大宣伝していますが、実際にはアメリカの防衛ラインの後退だ。もはや中国の中距離ミサイルによって第一列島線では防衛は不可能になり、オーストラリアまで後退するのだ。アメリカ政府は台湾に対してF16の売却を断った。その事によって米中の裏取引で台湾は中国に平和裏に併合されることになるのだろう。次期アメリカ大統領が共和党ならまた変わるでしょうが、オバマ政権では台湾や韓国は見捨てるつもりだろう。だからこそ韓国は焦ってTPP不平等条約にサインして土下座していますが、オバマ大統領は日本に対してもTPPで土下座を要求している。アメリカは既に韓国や台湾を諦めていますが、そ の前に投資した分をごっそりと持ち帰らなければならない。つまり韓国台湾は経済的にはアメリカに支配され外交的には中国に支配されるようになる。それでは日本はどうなるかが問題だ。日本は自主防衛の意志を固めなければ、韓国や台湾と同じ運命をたどるようになるだろう。もちろんアメリカとの防衛条約がありますが、アメリカは本気で中国と戦争するつもりはない。アメリカが中国に強く言っているのは南シナ海の自由航行権であり、それさえ米中で合意できればアメリカは引くかもしれない。中国の軍拡はアメリカにも脅威のはずなのですが、中国沿岸に関する限りアメリカ軍に勝ち目は無い。もし中国が負けそうになれば核ミサイルをアメリカに撃ち込むだろう。オバマ大統領のアジア重視政策は経済的な理由によるもので� ��り、中国包囲網だと脅せば中国はドルや米国債を買うだろうと言う狙いだ。それ以上の意図はない。最近のアメリカ外交は、同盟国には厳しく中国やロシアには甘い。言い方を変えれば核ミサイルをもつ中国やロシアには甘いが核ミサイルを持たない同盟国には露骨に収奪に来ている。それが米韓FTAでありTPPだ。もしこれがなければ私もアメリカの意図が見えなかった。オーストラリアやカナダやニュージーランドの動向を見ればアメリカの本質が分かるだろう。日本にはそれが分かる専門家がほとんどいない。

5. 泥酔編集長の日経の読み方 米国のアジア回帰を地域安定につなげよ
20日朝刊2面【総合・政治】社説1
 米国のオバマ政権が対外政策の重心をアジア・太平洋地域に明確に移し始めた。イラクとアフガニスタンでの戦争終結にメドがついたのを踏まえた、戦略的な「アジア回帰」といえる。 この地域では中国の軍事的な膨張が目立つだけに同盟国の日本としては歓迎できる。アジア安定の要である日米同盟の深化へ向け、普天間基地問題の解決を急ぎ安全保障面の協力を強めたい。 ただ、米中関係が覇権争いの様相を深め軍事的な緊張が高まるようでは、日本の国益にならない。米国のアジア回帰を建設的に生かす、賢明な外交・安保政策を進める必要がある。
 オバマ大統領は訪問先のオーストラリアで、アジア・太平洋は米国の国防政策の「最優先事項」だと宣言した。米海兵隊を初めて豪州に常駐させる計画も発表した。
 海兵隊の基地となるダーウィンは、中国が広域的な主権を主張してベトナムやフィリピンなどと係争になっている南シナ海に近い。半面、中国のミサイルの射程外にある。中国をにらんだ戦略的な軍の再編である。
 大統領は「中国が国際規範を守るよう促す」として、封じ込めを目指すわけではない姿勢を強調している。これに対して中国は「時代の潮流にかなう行為といえるのか」(劉為民・外務省報道局参事官)と反発している。
 19日の東アジア首脳会議(サミット)を機に中国が温家宝首相と大統領の会談を急きょ求めたのも、米国の真意を探ると同時にけん制する思惑からだろう。

「米国のオバマ政権が対外政策の重心をアジア・太平洋地域に明確に移し始めた」と社説子は断じていますが、正直いってそれが本当なのかどうなのか、よく分からないのです。
オバマ政権発足当初は、いわゆる「パンダ・ハガー」な人たちを対中政策の中核に据えていましたがどうも上手くいかず、鳴り物入りで駐中国大使となったハンツマン氏も早々に辞任しています。
客観的にみれば、日米間の関係も「普天間移設問題」がトピックになったように、あまり芳しくないわけですし、北朝鮮問題に至っては何一つ動いておらず、オバマ政権に明確なアジア太平洋戦略なるものがあるのか大変疑わしい状態でしょう。
人権外交を押し付けたカーター・クリントン政権とも違う、価値観外交で中東からアジアまでの安定基盤を築こうとしたブッシュ政権とも違う、オバマ政権は何を目指し、何をやりたいのかさっぱり理解できないのです。
だからこそ、ホワイトハウスに本当にアジア太平洋戦略なんてあるのか、と思ってしまうのです。
こう言っては失礼かもしれませんが、オバマ大統領は菅直人氏と似ている所があって、思いつきとパフォーマンスに走り易い御仁だなと常々感じています。
「核なき世界」宣言も、そりゃ立派でしょう、しかし彼らが自画自賛している程には「核なき世界」に近づいていません。
むしろ、核拡散と核テロの危険性は増しこそすれ、それを除去する手立てを何も打ててないことは北朝鮮やイランへの対応でも明らかです。
そんな胡乱な政権に対し、何も疑わず脳天気に与していいのか、それはTPPしかりです。
アメリカがアジア太平洋の安全保障にコミットするのは大いに結構ですし、中国にエンゲージすることは日本にとっても国益です。
しかし、出たとこ勝負の思いつき政策じゃ、最後までアメリカは面倒みる気があるんですか、という部分で不安を覚えます。
上手くいかないから、やっぱ止めただとむしろアジアは混乱するだけだし、日本も二階に上がって梯子を外されることになりましょう。
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6. 日曜経済講座 【日曜経済講座】
編集委員・田村秀男 増税の前に脱デフレを
 ■このままでは国民皆「茹で蛙」
 国会では東日本大震災からの復興に向けた2011年度第3次補正予算案に続き、復興増税法案が月内成立の見通しだ。
 ◆甘すぎるコーヒー
 復興債償還財源に使う所得税の臨時増税は25年と長期にわたる。増税期間の引き延ばしの結果、1世帯当たりの所得税年間負担増は薄められ、財務省の試算では年収500万円の場合で1600円、800万円だと7360円という。野田佳彦内閣と民主、自民、公明の3党は「月にならすと負担額はコーヒー1、2杯分にすぎない」と納得したわけだが、甘すぎる。増税路線は慢性のデフレ病をさらにこじらせるからだ。 グラフは総理府の家計調査データから作成した。物価下落を上回る幅で国民が消費や貯蓄に回せる可処分所得が下落し続けている。可処分所得のもとになる世帯主の収入が細っているためで、家電製品や身の回り品の価格が下がっても、100円ショップで何でも買えても、暮らしぶりはより貧しくなるのが� �本のデフレ病の特徴だ。2010年のサラリーマンのひと月当たり可処分所得は13年前の1997年に比べ6万6700円、13・4%減ったが、前年比で平均1%、4770円ずつ下落している。 ◆超長期で縮む所得

 同じデフレ不況とはいえ、賃金が3年間で一挙に45%も減った1930年代の大恐慌時の米国に比べると、今の日本は極めて緩やかで超長期にわたり所得が縮む。当時の米国のデフレは11年間で終わったが、日本は延々と続き、出口が見えない。米国の名目賃金は大恐慌勃発(ぼっぱつ)から12年目の日米開戦年で大恐慌前の水準に戻ったが、日本は昨年まで13年間も下がり続け、ことしはさらに下振れしている。 こうみると現代日本病のデフレ病は大恐慌時の米不況を期間と規模で上回る深刻さ� �あるのだが、上記の国会論議のように概して危機感に乏しい。日銀も「デフレが問題だ」とようやく認めるようになったが、あいまいな「包括緩和」政策に固執し、はっきりとした金融の量的緩和に踏み込まない。ビジネス界や経済学者の主流も大手経済メディアもそんな日銀政策をそのまま受け入れる声が目立つし、財務省の増税路線に同調する見解が多い。慢性デフレに世の中が麻痺(まひ)したかのようだ。 ここで思い起こすのは、「茹(ゆ)で蛙」の寓話(ぐうわ)である。蛙は常温の水を入れた鍋に入れられ、時間をかけて熱せられてもじっとしている。するといつの間にか茹で上がってしまう。日本のサラリーマンは蛙と同じように、少しずつデフレ水の温度を上げられているために、何かおかしい、懐具合がどうも悪いな 、と思いつつも、そんな日常に順応してしまう。昼食をコンビニ弁当に切り替え、割安な社員食堂でラーメンをすすり、夜は外での同僚との飲み食い回数を減らす。復興関連の負担増は所得増税に限らない。年1千円の住民税負担増(2014年6月から10年間)や地方の退職所得減税の13年1月から廃止も盛り込まれている。このほか、野田政権は年金保険料の引き上げや医療・介護の負担率引き上げに加え、2013年あたりからの消費税率を小幅で段階的に引き上げ、10%にしようともくろむ。消費増税には政局がからみ、予断を許さない情勢だが、野田氏は復興増税同様、財務官僚のシナリオ通り、国会で押し切るつもりだ。
 ◆政治家は現実見ろ
 財務官僚が仕込んだ盛りだくさんの国民負担メニューを唯々諾々と受け取り、家計や企業に押し付けるだけなら、政治家も国会も議院内閣制度も不要である。財務官僚主導の政策の枠組みにどっぷり染まってしまった野田首相や安住淳財務相に物申すのはもはやむなしいが、有権者と国家の将来に全身全霊をささげる覚悟のある政治家ならデフレの現実を直視してほしい。 経済学の常識からしても、個人や企業は、明日、1週間後、ひと月後、あるいは来年、数年後を見越して、今消費するか、無理してでも貯蓄するか、投資するかを決めるものだ。デフレで所得が毎年着実に減っている上に、増税などで可処分所得はさらに減る。そうなら、家計は消費を、企業は投資を控える。カネは動かず、雇用は縮小の一途をたどる。税収は� �目の国内総生産(GDP)の伸びに比例するのだから、増税によるデフレ効果が大きければ所得税収も法人税収も減る。サラリーマンどころか、日本国全体が茹で蛙になりかけている。 野田政権も日本の復興・再生を使命とする言葉に偽りがないなら、日銀もしっかりと巻き込んで責任ある脱デフレと成長のための戦略を打ち出し、脱デフレが確実になるまで増税を避けるのが当然の選択ではないか。

7. 衰えぬプロ野球人気、高視聴率に経済効果
 ソフトバンクと中日が第7戦までもつれこんだプロ野球日本シリーズ。野球人気に陰りが指摘される中、福岡では驚異的な視聴率を記録し、大きな経済効果が見込まれるなど盛り上がりを見せた。 福岡県は過去の優勝時の実績を基に、クライマックスシリーズと日本シリーズを合わせた県内の経済波及効果を約388億円と試算。うち百貨店などのセールの売り上げが約237億円、観客の交通費、飲食代などが約96億円とはじき出した。 中日が日本一の場合、中部地方への経済波及効果を約219億円と、共立総合研究所(岐阜県大垣市)は計算。「地域の一体感が生まれて潜在的な消費マインドに火が付き、数字以上の効果をもたらす」と分析している。 テレビの視聴率も北部九州地区で軒並み跳ね上がり、ビデオリサー� �によると、第5戦では平均視聴率34・0%、瞬間最高視聴率は48・7%に達した。

8. 産経新聞 第1回神戸マラソン 元五輪代表中山竹通さんの長男が優勝
 「第1回神戸マラソン」(兵庫県、神戸市など主催)が20日午前9時、号砲の合図とともにスタートし、約2万3千人が、阪神大震災から復興した街並みを駆け抜けた。 東日本大震災の被災地からも641人がエントリー。宮城県亘理町から参加した小野寺浩子さん(50)は「震災から復興した神戸の街を見ながら走り、元気を持って帰りたい」と意気込みを語った。この日はクオーターマラソン(10・6キロ)も同時開催され、車いすの人たちもさわやかな汗を流した。 フルマラソンのランナーは、鉄人28号モニュメント(長田区)、須磨海岸(須磨区)などを走り抜け、折り返し地点の明石海峡大橋のたもとをターン。右手に海を臨みながら神戸ハーバーランドなどを通り、ポートアイランドの市民広場付近でゴール� �るコース。沿道には多くの市民らが応援に立ち、「がんばれー」などと声援を送っていた。 フルマラソンでは、神戸市出身の早稲田大学競走部4年、中山卓也さん(22)が優勝。ソウル五輪とバルセロナ五輪の男子マラソンで2大会連続4位に入った中山竹通さんの長男という、"サラブレッド"の卓也さんは「長期間休部していて、練習も一人でやってきた。フルマラソンは初めてで不安だったが、地元神戸の大会で完走でき、結果が出たことはうれしい」と話していた。


録音図書を記録した人

9. ASEAN初参加のころ    渡部 亮次郎
1976年8月、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポールの東南アジア5カ国が結成した地域協力機構たる東南アジア諸国連合(ASEAN)。84年1月からはブルネイも加盟国となった。76年2月にバリ島で開いた第1回首脳会議では、「一体化宣言」と「友好協力条約」を調印した。域外先進国との経済関係強化のため、78年以降、日本、米国、EU、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国の外相を含めた拡大外相会議も開いている。92年1月、シンガポールで開催した首脳会議ではASEAN自由貿易地域
(AFTA)構想を採択した。その後95年7月にベトナム、97年7月にミャンマー、ラオスが加盟し、99年4月のカンボジア加盟で域内のすべての国からなる「ASEAN10」を実現した。
07年1月にフィリピン・セブで開いた首脳会議では2015年の「ASEAN共同体」実現を目指した宣言を採択した。さてASEANに対して日本は結成当初から外相会議への参加を要望していたが、主としてフィリピンの強い反対で拒否されていた。しかし1978(昭和53)年になってようやく参加を認められ園田直外務大臣が6月16日(金)、会場となるタイの景勝地パタヤに到着した。320年以上も前のことだから記憶はおぼろげだが、ホテルはASEAN外相会議が開催される「ロイヤル・クリフ・ビーチ・ホテル」だった。タイ警備隊のメンバーのくゆらす煙草が甘い香りを発していた。ホテル内のいたるところに飾られた花は強い原色なのに、香りがまったく無いのに気付いた。それにしてもASEANが日本の参加を永らく拒否したのは大東亜戦争の加害者に対する拒否 感からして当然だろうが、「大きな声じゃ言えないが、
マッカーサー米元帥のフィリピン駐在当時、その副官を務めていたロムロがいまやフィリピンの外相。ロムロがキーマンという」情報を得た。そこでロムロは会議で何をやらかすか分かったものじゃないという疑念にとらわれた。翌朝早く起きて、外相会議の会場を独りで見に行ったところ、机の配置に悪意がある。こうした場合、6カ国は「対等」なのだから6角形にして坐るのが普通なのに、ASEAN側5カ国が横一列に並び。向かい側にポツンと日本が坐る事になっている。「これじゃ口頭試問だ」と怒り、大臣に報告した。ロムロとマッカーサーとの関係。「ウィキペディア」によれば、1935年に参謀総長を退任して少将の階級に戻ったマッカーサーは、フィリピン軍の軍事顧問に就任した。アメリカはフィリピンを1946年に独立させること� ��決定した為、フィリピン国民による軍が必要であった。初代大統領にはマヌエル・ケソンが予定されていたが、ケソンはマッカーサーの友人であり、軍事顧問の依頼はケソンによるものだった。マッカーサーはケソンの求めに応じてフィリピンへ赴いた。そこで、未来のフィリピン大統領から「フィリピン軍元帥」の称号を与えられたが、この称号はマッカーサーのために特に設けられたものだった。この頃マッカーサーの副官を務めたのが、その後大統領となるドワイト・D・アイゼンハワーとロムロであった。マッカーサーはフィリピンの軍事顧問として在任している間、現地の最高級ホテルで、ケソンがオーナーとなっていたマニラ・ホテルのスイート・ルームを住居として要求し、高等弁務官を兼任して高額の報酬を得ると共に、� ��ィリピン財界の主要メンバーとなった。また、アメリカ資本の在フィリピン企業に投資を行い、多額の利益を得ていた。また1936年1月17日にマニラでアメリカ系フリーメイソンに加盟、600名のマスターが参加したという。3月13日には第14階級(薔薇十字高級階級結社)に異例昇進した。1937年4月にケソンに伴われて、日本を経て一度帰国した。ここで2度目の結婚をして再度フィリピンを訪れ、それ以後は本土へ戻らなかった。1937年12月にアメリカ陸軍を退役。後年、アメリカ陸軍に復帰してからもフィリピン軍元帥の制帽を着用し続けた事はよく知られている。1941(昭和16)年7月にルーズベルト大統領の要請を受け、中将として現役に復帰(26日付で少将として召集、翌27日付で中将に昇進)してフィリピン駐屯のアメリカ極東軍司令官となり� ��太平洋戦争突入後の12月18日付で大将に昇進した。ルーズベルトはマッカーサーを嫌っていたが、当時アメリカにはマッカーサーより東南アジアに詳しく、優秀な人材はいなかった。12月8日に、日本軍がイギリス領マレーとハワイ州の真珠湾などに対して攻撃を行い大東亜戦争(太平洋戦争)が始まると、ルソン島に上陸した日本陸軍と戦い、日本陸軍戦闘機の攻撃で自軍の航空機を破壊されると、人種差別的発想から日本人を見下していたマッカーサーは、「戦闘機を操縦しているのはドイツ人だ」と信じた。オーストラリアに退却したマッカーサー怒濤の勢いで進軍してくる日本軍に対してマッカーサーは、マニラを放棄してバターン半島とコレヒドール島で籠城する作戦に持ち込んだ。2ヶ月に亘って日本陸軍を相手に「善戦」してい ると、アメリカ本国では「英雄」として派手に宣伝され、生まれた男の子に「ダグラス」と名付
ける親が続出した。しかし、実際にはアメリカ軍は各地で日本軍に完全に圧倒され、救援の来ない戦いに苦しみ、このままではマッカーサー自ら捕虜になりかねない状態であった。一方、ルーズベルト大統領はマッカーサーが戦死あるいは捕虜になった場合、国民の士気に悪い影響が生じかねないと考え、マッカーサーとケソン大統領にオーストラリアへ脱出するよう命じた。マッカーサーはケソンの脱出には反対だったが、ケソンはマッカーサーの長い功績をたたえて、マッカーサーの口座に50万ドルを振り込んだ。実際には脱出させてもらう為のあからさまな賄賂であったが、マッカーサーは仕方なく賛成した。コレヒドール島からの脱出を余儀なくされた際「アイ・シャル・リターン (I shall return ; 私は戻って来る) 」と言い残して家族や幕僚達と共に魚雷艇でミンダナオ島に脱出、パイナップル畑の秘密飛行場からボーイングB-17でオーストラリアに飛び立った。ロムロも一緒だった。日本軍へ恐怖と怒りは頂点に達していた。この敵前逃亡はマッカーサーの軍歴の数少ない失態となった。オーストラリアでマッカーサーは南西太平洋方面の連合国軍総司令官に就任した。だが、その後もマッカーサーの軍歴にこの汚点がついてまわり、マッカーサーの自尊心を大きく傷つける結果となった。レイテ島に再上陸を果たすマッカーサー南西太平洋方面総司令官時代には、ビスマルク海海戦(所謂ダンピール海峡の悲劇)の勝利の報を聞き、第5航空軍司令官ジョージ・ケニーによれば、「彼があれほど喜んだのは、ほかには見たことがない」というぐらいに� �喜乱舞した。そうかと思えば、同方面の海軍部隊(後の第7艦隊)のトップ交代(マッカーサーの要求による)の際、「後任としてトーマス・C・キンケイドが就任する」という発表を聞くと、自分に何の相談もなく勝手に決められた人事だということで激怒した。1944年のフィリピンへの反攻作戦については、アメリカ陸軍参謀本部では「戦略上必要無し」との判断であったし、アメリカ海軍もトップのアーネスト・キングをはじめとしてそれに同意する意見が多かったが、マッカーサーは「フィリピン国民との約束」の履行を理由にこれを主張した。ルーズベルトは1944年の大統領選を控えていたので、国民に人気があるマッカーサーの意をしぶしぶ呑んだと言われている。マッカーサーは10月23日にセルヒオ・オスメニャとともにフィリピ� ��のレイテ島のレイテ湾に上陸し、フィリピンゲリラにも助けられたが、結局は終戦まで日本軍の一部はルソン島の山岳地帯で抵抗を続けた。この間、1944年12月に元帥に昇進している(アメリカ陸軍内の先任順位では、参謀総長のジョージ・マーシャル元帥に次ぎ2番目)。1945年8月15日に日本は連合国に対し降伏し、9月2日に東京湾上の戦艦ミズーリ艦上で全権・重光葵(日本政府)、梅津美治郎(大本営)がイギ
リスやアメリカ、中華民国やオーストラリアなどの連合国代表を相手に降伏文書の調印式を行ない、直ちに日本はアメリカやイギリス、中華民国やフランスを中心とする連合軍の占領下に入った。マッカーサーは、降伏文書の調印に先立つ1945年8月30日に専用機「バターン号」で神奈川県の厚木海軍飛行場に到着した。その後横浜の「ホテルニューグランド」に滞在し、降伏文書の調印式にアメリカ代表として立ち会った後東京に入り、以後連合国軍が接収した第一生命ビル内の執務室で、1951年4月11日まで連合国軍最高司令官総司令部(GHQ / SCAP)の総司令官として日本占領に当たった。日本が加わった初のASEAN外相会議が始まった。机は並べ直されて6角形になっている。冒頭、園田外相が言った。日本から「口頭試問を受けに来たソノダです」。逆手に出たのだ。通訳されると会場は爆笑。会議は成功。夜のレセプションでは議長役ウパディット・タイ外相の提案で「かくし芸大会」となりミスターソノダは「黒田武士」を歌ったが、音痴なので歌になっていなかった。それでもすっかり打ち解けた雰囲気になり、翌日はクリアンサック首相の私邸に招かれ、首相がみづからなさる手料理をご馳走になったが、私は天井に張り付いたヤモリが何時落ちてくるかばかりが気になって、何を食べたか記憶が全く無い。なお、ロムロと園田は「意気投合」し「親友」となった。再掲。

10. どぜうもマニフェストも二枚舌 山堂コラム 394
ここ数年、毎年この季節に九州・博多に行く。出張の用件は別なのだが、それはそれとして1年ごとの定点観測行事のようになっている。行くたびに気になること。それは商人町としての活気が年々薄れていくこと。今年は特にその感が強かった。プロ野球日本シリーズがヤフードームで開幕し、大相撲九州場所も始まっていたが琴奨菊勝っても福岡国際センターはがらがら。天神の繁華街、中州の歓楽街も人出は少ない。ラーメン屋台の数も最盛期の半分に減ったという。博多駅前では日章旗を掲げて「自主憲法制定し核武装しよう」の演説会。大濠公園近くでは「改憲反対、原発やめろ」のデモやっていたが、道行く人は目もくれず。知らん顔で足早に通り過ぎる。拡声器の音が空しく秋空に吸い込まれていくばかり。外国からの観� �客も激減したとかで、ベイエリア埠頭の観光土産店のおっさん、「中国人には福岡も福島も同じ福の字。区別バつかんとバイ」とボヤくこと。あがりの減ったヤクザも必死。縄張り争いは手榴弾まで飛び交う猛烈さ。「特老、葬儀屋、パチンコだけが儲かっとるっと」だと。博多だけでなく、日本列島津々浦々、地方都市が寂れていくのはどこも同じ現象。原因もはっきりしている。中央と地方の格差の拡大。金持ちと貧乏人の両極化。自民党時代の小泉・竹中改革で米国の弱肉強食資本主義。なんとかファンドとか、なんとかバンクとかのハゲタカ上陸。規制緩和を強制しながら郵政や金融界を席捲。日本の企業の雇用形態ガラリと変えさせて、儲ける輩は不労所得の米国ファンドだけ、なんとかサックスにブラザーズ。
日本人従業員は、パート・派遣・契約社員に。それにも落ちこぼれた連中は、青いテントのホームレス。豪華六本木ヒルズはハゲタカの巣。先週ハワイで開かれたAPEC。野田・オバマの日米首脳会談。TPPの交渉参加表明で、どぜうが「例外品目(センシティブ)を配慮しつつ」と言ったとか言わなかったとか・・・まあ言ったのかも知れんが小さな声だったのだろう。米側の発表はそんなもの完全無視。日本側はあとで訂正を申し入れたというが、それも小さな声だったのだろう。米側一顧だにせず。帰国したどぜう、山本イチ太らに「二枚舌だ、いや三枚舌だ」などと追及されているが、そんなの永田町の田舎芝居。米国は何の関わりもないこと、知らんふり。それがTPP交渉というもの。すでに入る前から米側に足元見透かれこの� �マ。農産物や医療・国民皆保険といった懸念の個別案件が日本側の思惑通りいくワケがないということ、早くも露呈した。外交交渉に二枚舌とか玉虫色、ましてや「トラストミー」などというものは通用しない。二枚舌が通用するのは選挙の時の「民主党のマニフェスト」くらいのものよ。いま振り返ってみると、一昨年の衆院選。民主党がぶち上げたあのマニフェスト、言ってたことと今やってることがまるで違う。たしかに立派な二枚舌だったということ、どぜうの二枚舌でつくづく分かった。博多の町は好きだが、このままではとても未来はないだろう。(了)

11. TPPは仕切り直せ! 佐藤 鴻全
TPP(環太平洋連携協定)交渉参加の是非で、日本の国論が割れている。米国のTPP推進の狙いは、(1)輸出拡大で疲弊した国内経済を盛り返す事、(2)中国を囲い込み、覇権拡大を牽制する事の2つである。前者は主に経済界、後者は主に国務省・国防総省からの要求であり、米国の国家意志の中に両者が同居している。これらを受け、TPPに対して日本が取るべき態度は以下の3点に集約される。
●10年間掛けて関税ゼロ化を進める事は、原則として受け入れてよい。
●しかしながら、「食糧自給権」を確立して基礎的食糧は自由化から除
外すべきである。
●非関税障壁全廃は受け入れられず、選択的参加事項とすべきである。
◆食糧自給権と非関税障壁◆

既に発効・運用開始し、参加表明国間でも交渉が進んでいるTPPに対して上記の事を受け入れさせる事は甚だ困難であるが、受け入れられないのなら日本はTPPには参加せず、米国等との貿易自由化については別の枠組みで交渉すべきである。米国の狙いの一つである経済界を中心とした輸出拡大で疲弊した国内経済を盛り返す要求については、まともに付き合っていれば日本の国内はガタガタにされてしまう。農業に関し、いわゆる商品作物については、激変緩和措置を取った上で完全自由化して構わないし、それにより国際競争によって残るべきものが残るだろう。しかしながら、米などのカロリーベースでの食糧自給率を支える農作物は戦略物資であり、平時の生産量+備蓄+緊急時のゴルフ場等の農� ��転用によって極論すれば最低5年間鎖国しても自給出来る体制が必要だ。それによって、日本の平時の外交上のバーゲニングパワーともなる。これに向け、国際法として「食糧自給権」を確立させ、基礎的食糧を定義し自由化から除外すべきである。これについて、関税は撤廃して所得補償で対処しようと言う考えがあるが、関税は輸出国の負担になるが、所得補償は輸入国が税金で賄う事になるので、極力関税と輸入量制限で対処した方がよい。なお、もちろん国内農業の効率を上げ、生産コストを下げる必要があるが、それは輸入自由化とは切り離し、農業への株式会社参入、所得補償の大規模農家シフト、農地相続税優遇策の兼業農家に対する縮小、宅地
・商業地転用時の譲渡所得税の課税強化での農地集約等により別途行うべきだ。非関税障壁については、先端医薬品の認可等、撤廃すべきものも数多い。また、電波利用権の入札化や、発送電分離等、国内的には一刻も早く既得権破壊を進めて行くべき分野は数多いが、これらは安全保障を考えれば外資規制をすべき分野でもある。このように非関税障壁は、単なる関税撤廃とは違い、その国の社会構造を左右する高度に国家主権に属するものであり、分野毎に一つ一つ丁寧に守るべきものと開放すべきものを仕分けするべき事柄で、現在のTPPの「全ての非関税障壁の撤廃・自由化」の理念は受け入れるべきではない。
◆対中戦略と国益◆
国防上の話をすれば、昨年の尖閣諸島沖の漁船衝突事件を見ても、中国の太平洋への覇権拡大の意志は明らかであり、中国は日本にとって、言わば「潜在的仮想敵国」と見なしてよく、現下の状況に於いて日本には対米関係としては同盟強化以外の選択肢は無い。(更に「敵の敵は味方」という外交上の黄金律からすれば、ロシア、インド、韓国とも今より強固な関係を結ぶべきだ)話をTPPに戻せば、逆に言えば対中戦略としては、TPPは対中国と
対米国及びその同盟国との関係を差別化して、中国を囲い込む事が出来ればそれでよく、日米双方の国益に適いそれ以上の自由化は不要であり、国務省・国防総省を満足させる事は可能である。現在、ギリシャ危機によってEUがガタガタになっている。今更だが、ギリシャがユーロに参加しなければ、ギリシャ、独仏ともに幸せだったのではないか?貿易自由化の問題と通貨統合の問題は必ずしも同じではないが、筆者には国民の気質と歴史と文化によって成り立っている個々の国家を機械的に統一的な枠組みに押し込めるのは机上の空論である事の査証の一旦と見える。自由貿易の基本理念は正しく、世界の経済発展の大義に適うものだ。また、米国とはWin Winの関係を強化すべきだ。しかし基本理念に歪みのあるTPPについては、拙速な交渉参加表明は避け、今は考えを整理しつつ静観すべき時だ。日本の為政者には、堂々主張を掲げつつ、長期的な国益の追求を目指し国際情勢も踏まえ戦略的に立ち振る舞う器が求められる。

12. Japan, wary of China, boosts ties with ASEAN
By Yoko Nishikawa
Nusa Dua | Fri Nov 18, 2011 2:39am EST

(Reuters) - Japan on Friday pledged assistance to Southeast Asia's infrastructure projects worth $25 billion and called for a multilateral forum to discuss maritime cooperation across Asia, in an implicit challenge to China's clout in the region.

Japan, worried about its declining regional and global role, wants to deepen ties with the Association of South East Asian Nations (ASEAN) as China, which surpassed Japan as the world's No.2 economy, becomes a vital player in the region.

At a summit with leaders from the 10-member ASEAN, Prime Minister Yoshihiko Noda offered support for 33 flagship infrastructure projects in Southeast Asia, using government aid and credit as well as private-sector finances, a Japanese foreign ministry official told reporters.

"It will create some 2 trillion yen ($25 billion) worth of business opportunities," the official said.

The move comes as China, which separately held a meeting with ASEAN leaders on Friday, offered $10 billion in loans to the regional grouping.

The Japan-ASEAN summit took place ahead of the East Asia Summit (EAS), which brings together ASEAN leaders and eight dialogue partners -- Japan, China, South Korea, Australia, New Zealand, India, the United States and Russia, on the Indonesian resort island of Bali.

Maritime security will be front and center when the EAS leaders meet on Saturday, with territorial disputes in the South China Sea -- a crucial shipping lane believed to contain valuable oil and minerals -- at the heart of tensions.

Beijing wants to resolve the dispute through bilateral negotiations but other claimants -- Vietnam, the Philippines, Taiwan, Malaysia and Brunei -- prefer a multilateral approach, which opens the way for an indirect role for the United States.

Chinese Premier Wen Jiabao said on Friday that "outside forces" had no excuse to get involved, offering a veiled warning to the United States and others not to stick their noses into the sensitive issue.

MULTILATERAL EFFORTS

In a move that could put pressure on China, Noda proposed holding a multilateral conference on maritime cooperation, which will be open to EAS government officials as well as private-sector experts.

In a joint declaration for enhancing their strategic partnership, Japan and Southeast Asian leaders also said they would "promote and deepen ASEAN-Japan cooperation on maritime security and maritime safety in the region in accordance with universally-agreed principles of international law."

Crude oil from the Middle East is shipped through the South China Sea to Japan.

But the Japanese official said Tokyo has no intention to interfere with the South China Sea conflict and called for efforts to resolve the dispute.

"We believe it is important that they seek a peaceful resolution in a transparent matter based on international law."

As China grows in confidence and military power, Tokyo has recently boosted defense cooperation with Southeast Asia.

In September, Japan agreed with the Philippines to strengthen ties between their coast guards and naval forces, while in October it agreed to boost defense cooperation with Vietnam.

ASEAN groups Brunei, Cambodia, Indonesia, Laos, Malaysia, Myanmar, the Philippines, Singapore, Thailand and Vietnam. ($1 = 76.9850 Japanese yen)
(Editing by Sanjeev Miglani)

13. 産経新聞 速報(9完)ソフトバンクが3-0で快勝、8年ぶり日本一達成
 ソフトバンクは八回に続いてファルケンボーグが九回もマウンドへ。

時事 要所で効果的助言=秋山監督、3年目で頂点-日本シリーズ
 就任3年目で、ソフトバンクとしては初の日本一に導いた秋山監督。大型補強で戦力アップした今季。個々の力を引き出すことに心を砕き、万感の思いで宙を舞った。
 本拠地での連敗スタートにも、慌てることはなかった。自慢の打線では内川、松田、多村が初経験となった独特の重圧に苦しみ、短期決戦に懸ける気負いが、打席で自らの手足を縛っていた。 「伸び伸びやっていくしかない」。秋山監督は第3戦を前に、2試合で4度の好機に凡退した多村に「考え過ぎ。思いっ切り楽しめ」とアドバイスした。ベテラン捕手谷繁のリードを警戒するあまり、中途半端な打撃になっていたことを指摘。気楽に打たせるため、松田を5番に下げ、代わりに経験豊富な小久保に4番を任せた。
 第3戦ではこの2人が勝利の立役者となった。小久保はお手本のような堅実な打撃で、打線を活性化させた。狙いは見事に当たり、圧倒的強さで駆け抜けたリーグ戦の姿を取り戻した。 移籍1年目で優勝の原動力となった内川への対応も見事だった。期待の大きさに重圧を感じる新戦力に「気にすることない」と、励まして肩の力を抜かせた。鬼門となっていたクライマックスシリーズの呪縛も、大きく構えることで解いた。言葉は多くないが、要所で効果的助言を与え、全員の力を存分に引き出した。(2011/11/20-22:18)

2011/11/19

江沢民長男、科学院副院長のポストを罷免・一川防衛相 罷免に値する非礼発言だ

株式日記と経済展望 ギリシャ、イタリア、スペイン、と次々と国債の危機が発生している。
EU帝国化が始まってきた。正に「ドイツの欧州統一三度目の正直」である。

◆ゲルマンのヨーロッパ無血統一 1月17日 増田俊男
国家に責任を持つ国会議員の皆様も投資に励む方々も今回の本誌に注目していただきたい。今、世界最大の問題が欧州財政危機であることは衆目の認めること。そこで先ずEU(ヨーロッパ連合)が生まれた背景を知っておく必要がある。第一次大戦、第二次大戦を経験しヨーロッパ諸国は疲弊し、かつての世界の政治、経済への影響力が地に落ちた。戦後、世界を主導したのはアメリカであり世界市場はドルを基軸とした体制になった。ドルの支配力を全世界に徹底させるためアメリカは世界にグローバル化を推進しドルが国境を越えて世界の隅々まで浸透する戦略を採った。日本と同様国民の社会的精神と才能に恵まれたドイツは第一次大戦と第二次大戦でヨーロッパの統一を試みたが甚大な犠牲を被っただけで実現出来なかった。ドイツ� ��ヨーロッパ市場がアメリカのドルの支配下になり、さらにグローバル化の大波が押し寄せてくる中で危機感を募らせた。そこで「犠牲無きヨーロッパ統合」、ヨーロッパ連合(EU)の構想が生まれたのである。今日のEUはヨーロッパ統一というドイツの強いManifest Destiny(国家、民族の悲願)の意志が隠されていることを知らねばならない。「統合=連盟=連合」と「統一」の違いは、連合・統合は加盟国の自由を尊重した「集まり」であり統一は加盟国に対して強制力を持った「帝国」である。1999年EU発足に伴う2000年からのユーロ域内共通通貨でドイツ以外の諸国は通貨インフレとなり対ドイツ貿易赤字と対外債務が膨張した。ヨーロッパの通貨インフレ・バブルは当然のこととして崩壊し今やドイツ以外の域内諸国は財政危機に瀕するに至った。昨日(16日)EUは域内諸国の財政政策に強制力を持つことを決議し、何処の国もEUを頼るためには反対は出来なかった。EU連合のEU帝国化が始まってきた。正に「ドイツの欧州統一三度目の正直」である。これでEUとは何かが理解できたと思う。次に欧州財政危機� ��は何かの認識を持っていただきたい。EU加盟27カ国の内17カ国が共通通貨であるユーロを自国通貨としている。EU加盟のための経済条件が財政赤字のGDP比3%以下とされていたことはご存知の通り。ギリシャはもとよりかつてソ連の衛星国がこぞってEU加盟を希望し、オリンパスではないが「不実記載」までして帳簿上の赤字を減らし瞬く間に加盟国が増えた。域内の通貨の信用度が低い後進国や途上国に限り進んでユーロ採用を決めたのである。そしてその結果が今日の財政危機である。このように欧州財政危機は構造問題であって金融問題ではない。では何故ドイツは欧州財政危機を救うべく経済成長を目的とした構造改革を進めず、「戦後最大の危機」などと危機を煽るのであろうか。
ローマ帝国崩壊以来一度も、誰も統一出来なかったヨーロッパを統一するにはヨーロッパ諸国を否が応でもEU連合ではなくEU帝国に統合する必要があるからだ。ドイツがEU統合に邪魔になる国を排除しながらどのようにヨーロッパを統一するか、書けば支障をきたすので「勉強会」でお話しします。

(私のコメント)ヨーロッパの債務危機は、ギリシャからイタリアやスペインに飛び火していますが、100兆円のECBの基金はあっという間に無くなるだろう。ECBと言う最後の買い手がなくなれば金利が急騰して国債は暴落するだろう。国債の発行残高が膨大だから利払いも7%を超えると危機的な状況になる。
日本やアメリカはゼロ金利だから国債の金利負担も大きくはありませんが、たとえ金利が上がっても日本は円建ての国債だから1万円札を刷りまくれば利払いや償還は出来ます。終戦直後は国債は暴落して金利が急騰しましたが、日本は円を刷りまくってとにかく償還した。その為に狂乱インフレになりましたが、円が急落して1ドル360円になって、戦後の輸出で高度成長が出来た。だから自国通貨である限りは国債も返せなくなることは理論上ありえない。だから日本はインフレを恐れることなく国債を発行して日銀に買い取らせても、デフレが解消して円が暴落して輸出産業が復活して高度成長が実現するかもしれない。しかしユーロ参加国はそのような事が出来ない。ECBも勝手にユーロを刷りまくることが出来ない。
ECBは基金でイタリア国債を買っていますが、基金が尽きればそれまでだ。フランスあたりはECBが資金提供できる仕組みを提案していますが、そうなるとドイツのような健全な諸国まで狂乱インフレに巻き込まれてしまう。ドイツはワイマール共和国の時に狂乱インフレを経験してドイツ国民は無一文になってしまった経験があるから反対だろう。終戦直後の日本の円も国債も紙切れ同然になってしまったわけですが、通貨価値を回復するには勤勉に働いて円の信用を回復させなければなりません。日本は世界銀行から金を借りて新幹線などを作りましたが全部返して高度成長で経済大国になった。イタリアやスペインにそれだけの国民の勤勉性や産業を興す能力があるのだろうか? 結局は通貨の価値を裏付けるのは国民の労働力の質と� �勉性だ。円が高くなる一方なのは日本の技術力と国民の勤勉性が評価されているからであり、財務省は1000兆円の借金で大変だと騒いでいますが、政府日銀は世界の資金供給源となっているのだから国債を発行して資金を世界にばら撒かないとマネーが回らなくなってしまう。ユーロ圏諸国でそれが出来るのはドイツだけであり、ドイツ人の勤勉性と質の高さでユーロを支えなければなりません。しかしドイツはユーロを離脱してマルクに戻るかもしれません。どちらを選ぶかはドイツ人しだいですが、ドイツ人に覚悟があるのならドイツが中心となったEUに再編成されて平和裏に大陸ヨーロッパは政治的にも経済的にも統一されるかもしれません。イタリア、スペインの次はフランスだろうと言う噂がありますが、この三つの国が破� ��すれば天下はドイツに転がり込んでくる。ドイツはその時が来るまで動かないだろう。イタリアやスペインやフランスは借金の返済が済むまでドイツの言いなりになり働いて返さなければならないかもしれない。その為にはドイツ人も決意と寛容さを備えていなければなりませんが、出来るだろうか? ドイツ人に寛容さがあればヨーロッパはとっくに統一できていただろう。
◆The Anglo-Americansは事実上世界を支配するための秘密のマスタープランを持ち、それを300年にわたって忠実に実行してきた。2010年4月17日 株式日記
当時の日本は戦国から徳川の時代ですが、オランダ人たちはアフリカ大陸やユーラシア大陸を回って日本に来るまでのタフな精神力を持っていた。それに対して日本は徳川幕府に統一されると急速に内向きになり鎖国して閉じこもってしまった。現代においても明治から昭和の戦争時代を過ぎて戦乱から回復すると内向きになりつつあるような気がします。
この状況を熊谷氏は「自己陶酔にふける閉鎖社会と成り果てた日本社会の姿は、sea-powerとして活動する小国オランダとは対照的な"国家のかたち"である。」と述べていますが、日本が世界の覇権国となれると書いても、コメント欄には内向きな否定的なコメントで溢れかえるような状況だ。日米安保で軍事までもがアメリカ任せでは優秀な人材も育つはずも無い。オランダが英国にシーパワーを取られたのはフランスからの軍事的脅威がありイギリスに助けを求めたからだ。自国の防衛を外国に頼るようではやがてはその外国に美味い汁をすすられる様になってしまう。英国もドイツからの脅威にアメリカの助けを借りましたがアメリカに世界の覇権を奪われる結果になった。自国の防衛を外国に頼る事はいかに危険なことであるかは� �史が教えてくれる。英国やアメリカが長期にわたって覇権を維持できたのは本土の安全が維持できた事が大きな原因だ。大陸国家は絶えず隣国からの脅威に晒されるから安定している時は強大な国家が出来ても内乱などが起きれば急速に弱体化してしまう。日本は島国だから治安も保ちやすく国土の安全も維持しやすい。だから英国やアメリカのような強大な海軍力を持つことが出来る。ロシアや中国やインドやヨーロッパ大陸国は強大な国が出来ても長期にわたる治安と安全を保つ事は難しい。政治が乱れれば内乱の原因にもなりロシアや中国やインドは絶えずテロ事件が起きている。ソ連のように一度崩壊してしまうと海軍力が元に戻る事は長期の時間がかかり覇権を維持する事は難しい。中国にしても絶えず内乱の脅威に晒されて経 済発展は砂上の楼閣だ。このようにして見れば英国、アメリカが衰退して行けば残るのは日本しかない。欧米の戦略家には英米の一極支配と多極支配体制の二つの見方がありますが、英国は巧みに大陸国家同士を対立させて覇権を維持してきた。このような外交的な戦略のノウハウは英国が持っていたものだ。バランス・オブ・パワーと言う考え方は英国の発明ではないが、英国の戦略家は歴史に学んでそれを運用してきた。熊谷氏は「英国とオランダの違いは、sea powerとthe balance of powerをキチっと結びつけ、実に巧妙に組み合せその支配力を強化し、統治力を固めていったところにある」と書いていますが、日本はそのような事を考えるエリートがいない。(後略)


高校のバスケットボールトップ100

(私のコメント)私は増田俊男氏とは異なり、ドイツ人にヨーロッパ統一の能力はないと見ています。オランダ人並みの開放性があれば別ですがドイツ人はあまりにも差別的であり偏狭な国民性だ。300年にわたりアングロサクソンの天下もアメリカの衰退で終わろうとしている。もはやアメリカは多民族化してアングロサクソンの国でもない。日本人はかつては大東亜建設の意思を持っていたが、アメリカ占領軍によって日本は邪悪な帝国主義国家と洗脳されてしまった。しかし戦前の日本統治が現代のアジアの繁栄の元をを築いたと言えるのではないだろうか。

8. ◎西村真悟   「黄昭堂先生の悲願」
十七日夜、四国の奥深い山の中にいるとき、台湾独立建国連盟主席の黄昭堂さんが亡くなったという知らせを受けた。 黄昭堂さんとは、十日の晩、台北で共に松浦四郎若さんの浪曲、「忠臣蔵、赤穂城明け渡し、矢頭右衛門七忠誠録」を聴き、その後、同じテーブルで夕食を共にして歓談したばかりだった。 黄昭堂さんは、十日の晩、次のようなことを語ってくれた。「さっき、東京から台北に戻ったところだ。東京の表参道にイルミネイションが点いた、来週は六本木に点くだろう。 日本が明るくなってくれなければ、台湾は困る。」「この頃、目がかすんで見えにくくなってよく躓く、台北の空港を出るとき、躓いた。すると、係員が此方へと私を呼ぶ、一瞬、また捕まるのかと思ったが、私をいたわって案内してくれるのだと分かった。台湾も良い国になったなー、と思った」 そして、食事を終えて散会するとき、「今度は東京で会いましょう� ��と言って別れた。享年七十九歳だった。
 ここに、黄昭堂先生のご冥福を祈り、
 先生の切なる願いを書いておく。
 黃昭堂先生の願いは、「台湾が台湾になる」ことだ。
 従って、先生が主席を務める、台湾独立建国連盟は、「台湾が台湾になる」ことを目的にして結成された。 では、現在の台湾は何に支配されているのか。独立とは、どこから独立するのか。 それは、既に架空の国家である中華民国である。台湾は中華民国に支配されており中華民国から独立する。これが「台湾が台湾になる」ことである。 同時に、中華民国からの独立とは、即ち、支那からの独立である。二十世紀に支那を支配した国は、まず清国である。次に、清国を追い出して中華民国が支配者となり、次に、中華民国を追い出して中華人民供養和国が支配者となって現在に至っている。 そこで、支那を中華民国が支配しようが中華人民共和国が支配しようが、どうでもいい、勝手にしてくれ。 しかし、台湾は支那ではなく台湾であるから、いずれの支配もうけない。 これが台湾独立建国連盟の目的である。 ところで、中華民国という国の首都は南京であり、版図は今の中華人民共和国と同じである。 しかし、こういう国はもはや地球上にない。 かろうじて台湾にあるのは、中華民国の独裁者だった中国国民党だけである。そして、支那を支配する中華人民共� ��国の独裁者が中国共産党である。 従って、台湾の独立、「台湾が台湾になる」とは、台湾を支配する中国国民党と支那を支配する中国共産党からの独立だということになる。 そして、我が国の存立のためには、「台湾が台湾になる」ことは死活的に重要なポイント、要点である。「日本が日本であり続ける」為には、「台湾が台湾になる」ことが必要なのだ。 つまり、台湾と日本は、一蓮托生の関係にある。 この意味で、黄昭堂先生の逝去は、台湾のみならず、我が国にとっても大きな損失である。 また、我が国の昭和二十年八月十五日の敗戦とサンフランシスコ講和条約締結は、日本国民として昭和七年に台南で生まれた黄昭堂先生が、日本人でなくなった根拠にならない。 従って、黄昭堂先生は、日本人として生まれ、� �本人として生き、日本人として亡くなったのだ。 来年になれば、早々に、台湾の総統選挙が行われる。 二選目を狙う国民党の馬英九現総統と台湾に根ざす民進党の蔡英文さんの勝負となる。 黄昭堂さんの願いは蔡英文女史の当選だ。 日本人もそう念じたい。 かなり以前、黄昭堂先生と共に、李登輝前総統のご自宅に伺ったことを思い出す。 その李登輝先生は、今、入院中である。そして、黄昭堂先生と同様に、病院で蔡女史当選を念じておられるはずだ。 これら台湾人の台湾建設の先駆者である長老の願いは、必ず、蔡女史当選の力になる。 十一月十日の黄昭堂先生の様子は、同行していた映像教育研究所の稲川和男さんが撮影したビデオに収められている。これが、黄昭堂先生最後の動画ではないだろうか。それで、稲川さんは、後日、東京に住まいの黄昭堂先生のお子さんにそのDVDを差し上げるという。私も同行したい。 黄昭堂先生と共に、「台湾が台湾になる」ことを念じ、
その為に、我々日本人は、我が国の戦後体制からの脱却という明治維新に匹敵する「国家の再興」に突き進まねばならない。 これが、台湾をはじめとする東アジア及び世界の平安を確保する道だ。

2011/11/18

(中国)いよいよ奥の手「地方債権」を発行して運転資金を調達へ

1. 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 いよいよ奥の手「地方債権」を発行して運転資金を調達へ
  バブル破綻の破局を中国は回避できるか。不良債権爆発の足音が聞こえる
 不動産価格四割暴落が秒読みの中国で、地方政府の財政も切迫してきた。
 土地の切り売り、不動産取引の増大による歳入膨張によって強気の再投資を繰り返してきた中国だが、地方政府の財政に息切れが激しくなった。もともと中国には固定資産税、贈与性、相続税がないから、不動産の取引が激減すれば歳入も平行して激減する(固定資産税の試験的導入は上海、重慶などごく一部で実験されているにすぎない)。 11月15日、上海市は中国で初めての地方債権を発行した。総額71億元(邦貨換算(923億円)、利率は三年ものが3・1%、五年債が3・3%、これは中国国債の利率と同水準である。 同様に同月18日に広東省が69億元を、21日には浙江省が67億元の「省政府債」をそれぞれ発行する。12月には深せん市も独自に22億元の市債を発行する予定。北京の中央政府がこれ� �で地方債権を代理発行して、調達した資金を地方政府に配分してきた。というのも、地方政府はこれまで銀行からの借り入れや独自の地方債権発行を禁じられていたからである。
 ところが「産経新聞」上海支局の河崎真澄特派員に拠れば、中国33省(直轄市の北京、上海、天津、重慶を含む)の財政赤字トータルは、累積で10兆元(邦貨130兆円)、今年度九月末段階でも、すでに1兆7638元(邦貨23兆円弱)に膨らんでおり、中央政府の財政黒字分1兆2182億元(邦貨15兆円)を超える。 そのうえ、30%は確実に不良債権化すると見積もられている。 こんな債権をどの機関投資家が買うのでしょうか?

2. 泥酔編集長の日経の読み方 スペイン20日に総選挙、経済失政で政権交代濃厚
 スペインの総選挙が20日に投開票される。不動産バブルの崩壊に欧州債務危機が追い打ちをかける同国は深刻な経済不振が続く。与党は支持を失いつつあり、7年ぶりの政権交代が予想されている。超緊縮策の導入を迫られている南欧諸国では6月のポルトガルに続きギリシャ、イタリア、スペインと軒並み首相が交代することになる。
 地元メディアの直近の世論調査によると、与党・社会労働党(中道左派)の支持率は30.9%と、最大野党・国民党(中道右派)の45.4%に大きく水をあけられた。国民党は定数350の下院で190議席前後を獲得する勢いだ。国民党が勝利した場合、ラホイ党首を首相とする単独政権が樹立する。 国民党は政策の最優先課題として財政再建と経済構造改革を公約に掲げている。同国の財政状況はこの数年で急速に悪化、2010年には財政赤字が国内総生産(GDP)比で9.2%に達している。サパテロ現政権が進めている財政赤字削減のための公務員の人件費削減や国営企業の売却などの緊縮策は、政権交代後も継承されるとみられる。 国民党は具体的な再建策には言及していないものの、政権樹立後の半年~1年の短期間に集中的に改革を進め� �方針といわれる。中道右派の同党が与党となれば労働市場の規制緩和など既得権に切り込む構造改革が加速するとの期待もある。ただ、17日の市場では先行き懸念からスペインの国債利回りが急上昇した。今朝の一面では「スペイン国債6.8%」と、欧州市場でスペイン10年物国債利回りが前日に比べ一時0.3%強上昇し、6.8%と単一通貨ユーロ導入後の最高になったことが報じられています。更に、期間10年の新発国債入札で36億ユーロを調達したが、需要が低く、落札利回りは6.975%と1997年以来の高水準だったともあります。
「アラブの春」の対岸では、「EUの冬」が厳しさを増しており、世界は大変不安定な時代となっています。ともあれ、スペインやイタリアどころか、ギリシャだってユーロ体制でなければ、こんな大騒ぎになっていません。ユーロによって、一国でとれる財政・金融政策の幅が小さすぎるというのが、そもそもの構造的原因なのですが、政治が悪化のドライブをかけているという側面も見逃せません。だから、「政権交代」なんだという話になるのでしょうし、イタリアに至ってはついに内閣から政治家が居なくなってしまいました。学者や専門家、軍人などで構成される所謂「賢人内閣」のアイデアは、決して珍しいものではありません。根底には、常に選挙の当落を意識して大衆迎合にブレる政治家より、その道の専門家に任せた� �が筋を通すだろうという考えが古今東西にあるからです。日本でも、「天皇機関説」の美濃部達吉博士が提唱したのが「円卓巨頭会議」であり、財政・経済も議会に諮らず、各界エリートの主導によって進めよというお話でした。こうしたエリート主義の背景には、必ず深い政治不信があります。しかし、国民から選ばれたという意識を持つものと、そうでないものとの違いは、こうした危機だからこそ彼らの指導力に大きな影響を持つのだと思います。「政権交代」したからと言って良くなるどころか悪くなった国、エリートだけで内閣を構成せざるを得なかった国、冷戦終了後はあたかも世界的な普遍性をもつ思想や主義が地球を覆うのかと思われていましたが、どうもそうではなさそうですね。

3. Google News Pentagon successfully tests hypersonic flying bomb
(AFP) -- 10 hours ago
WASHINGTON ― The Pentagon on Thursday held a successful test flight of a flying bomb that travels faster than the speed of sound and will give military planners the ability to strike targets anywhere in the world in less than a hour.
Launched by rocket from Hawaii at 1130 GMT, the "Advanced Hypersonic Weapon," or AHW, glided through the upper atmosphere over the Pacific "at hypersonic speed" before hitting its target on the Kwajalein atoll in the Marshall Islands, a Pentagon statement said.
Kwajalein is about 2,500 miles (4,000 kilometers) southwest of Hawaii. The Pentagon did not say what top speeds were reached by the vehicle, which unlike a ballistic missile is maneuverable.
Scientists classify hypersonic speeds as those that exceed Mach 5 -- or five times the speed of sound -- 3,728 miles (6,000 kilometers) an hour.
The test aimed to gather data on "aerodynamics, navigation, guidance and control, and thermal protection technologies," said Lieutenant Colonel Melinda Morgan, a Pentagon spokeswoman.
The US Army's AHW project is part of the "Prompt Global Strike" program which seeks to give the US military the means to deliver conventional weapons anywhere in the world within an hour.
On August 11, the Pentagon test flew another hypersonic glider dubbed HTV-2, which is capable of flying 27,000 kilometers per hour, but it was a failure.
The AHW's range is less than that of the HTV-2, the Congressional Research Service said in a report, without providing specifics.
The Pentagon has invested 239.9 million dollars in the Global Strike program this year, including 69 million for the flying bomb tested Thursday, CRS said.

4. 株式日記と経済展望
TPPをアメリカが中国に対抗するための安全保障戦略だと言うピンボケ論議もあるが、中国やインドを排除したらアメリカ経済は立ち行かない。
◆弱みはアメリカにあり 11月16日 田中良紹
 TPPを巡る議論を要約すると、「アメリカに国益を侵されるから反対」と「アメリカと組まなければ日本の国益は守れない」の二つに分かれる。一見対立する主張だが、どちらも日米関係はアメリカが強く日本は弱いと考えている。 アメリカとの戦争に敗れて従属的立場に置かれた日本人が、そうした見方をするのは理解できなくもないが、1990年から10年以上アメリカ議会を見てきた私は「本当にそうか?」という気になる。 アメリカは世界最強の軍隊を持ち、ドルは世界の基軸通貨で、世界中の資源を押さえ、世界の情報を操作する力を持っている。しかし第二次大戦以降アメリカは戦争に勝った事がない。朝鮮戦争は引き分けで「思い出したくもない戦争」である。そのコンプレックスがアメリカをベトナム戦争に� �り立て、建国以来初めて戦争に敗れた。 イラクやアフガニスタンでの戦争も勝利したとは言えない。しかもその戦争によってアメリカ経済は蝕まれ、財政赤字が止まらなくなった。かつて盟友のヨーロッパはEUを作ってアメリカと対峙するようになり、ユーロがドルの地位を脅かし始める。おまけにEU諸国間の関税撤廃によってヨーロッパ向け農業製品の輸出もままならなくなった。 冷戦構造を利用してのし上がった日本に「ものづくり」で敗れ、金融と情報産業に特化して世界を支配しようとしたが、金融商品がアメリカ経済を破綻させ、米国民は今や塗炭の苦しみの中にある。アメリカ資本主義に対する国民の信頼は崩れ、経済の建て直しが最優先の課題である。 一方で経済の成長力はアジアにある。アメリカがアジア太平� �地域に目を向けてくるのは当然だ。アメリカにとってアジアは死活的に重要で、この地域で何とか覇権を握りたい。それがTPPに力を入れる理由だが、アメリカ主導でこの交渉をまとめ上げる事が出来るかは予断を許さない。アメリカ議会が日本を参加させる事に慎重なのはその懸念の表れである。日本との交渉では思うにまかせなかった苦い過去があるからだ。 日本はアメリカとの交渉で実にしたたかだった。それを「言いなりになる」と考えてしまうのは小泉政権を見たからである。主張を鮮明にする政治手法は勝つか負けるかのどちらかになる。弱い相手には勝てるが強い相手には言いなりになるしかない。そこがかつての自民党と違う。かつての日本は強い相手から実益を得る術を心得ていた。日米経済戦争に勝ったのはアメ リカではなく日本である。 09年の総選挙で民主党は「アメリカとの自由貿易協定の締結」をマニフェストに掲げ、そのセーフティネットとして「農家戸別所得補償」をマニフェストに入れた。そもそも民主党はアメリカと自由貿易をやる方針だった。それが実現しなかったのはアメリカが二国間交渉を受け付けなかったからである。 そしてアメリカはTPPという多国間協議に乗り出した。その真意はまだ定かではないが、一般的には多国間協議の方が交渉は複雑になる。それこそアメリカ主導が実現するかは予断を許さない。一方で成長力著しい中国と技術力世界一の日本が手を組み、そこに韓国が加われば、アメリカはアジアで取り残される。TPPの方が何とか主導権を握れるとアメリカは捉えている事になる。 だから日米� ��間でつばぜり合いが始まった。ハワイでの日米首脳会談で野田総理が「あらゆる物品を自由化交渉の対象にすると言った」とホワイトハウスが発表し、日本の外務省は「言っていない」と異例の抗議をした。外務省は「ホワイトハウスは誤りを認めた」と言うが、ホワイトハウスは「訂正しない」と言う。「これまで日本側が言ってきた事を総合して発表したのだ」と言う。 つまり菅政権が言った事を野田総理が言った事にしたというのだ。誠に自分勝手な都合の良い解釈だが、これがアメリカの外交のやり方である。アメリカと付き合う時には常に相手が二枚舌である事を腹に収めておく必要がある。アメリカの言った事を鵜呑みにすると判断を誤る。 これを見て「日本はアメリカに勝てない」と思う者は、「だから交渉に参加し� �はならない」と言う事になる。しかし参加しないとどうなるか。アメリカが黙っている筈はない。江戸の仇を長崎でという話になる。どこでどんな報復を受けるか分からない。予想のつかない攻撃を受けるのは交渉するより始末が悪い。 私は今回のアメリカの態度を「弱さの表われ」と見る。野田総理の参加表明の仕方を見て、アメリカのペースにならないと判断したホワイトハウスが、アメリカにとって都合の良い菅政権の方針を勝手に付け加えたのである。そうしないとアメリカ議会や国民を説得できないからだ。 「だったら徹底して抗議し、発言を訂正させろ」と言う者もいるが、それでは政治にならない。そんなところで肩をいからせたら利益になるものも利益にならなくなる。ここは弱い者の顔を立てて「貸し」を作るのが 得策である。 それもこれも日本国内に強い反対論のある事が一定の効果を挙げているのである。それをうまく使いながら、アメリカ主導に見せかけて、日本がアジアから利益を得られるようにするのが日本の国益である。中国やインドも参加させる方向に持ち込めればTPPも意義が出てくる。 TPPをアメリカが中国に対抗するための安全保障戦略だと言うピンボケ論議もあるが、中国やインドを排除したらアメリカ経済は立ち行かない。中国やインドをアメリカンスタンダードに持ち込みたいのがアメリカである。それがTPPの行き着く先だと私は思っている。そのプロセスで各国が国益をかけた交渉を繰り広げる。 アメリカの二枚舌とやりあうには、こちらも二枚舌で対抗すれば良い。にっこり笑って相手の急所を刺すが、� ��かし決裂するほどは刺さない。それが外交である。ところが国内には敵を間違えている連中が居る。二枚舌とやりあう自国の総理を二枚舌と批判する野党や、国民に本当の事を説明しろと迫るメディアである。交渉の手の内をさらせと迫るメディアが世界中にあるだろうか。この国の弱さはその辺りにある。

(私のコメント)最近のテレビ報道や新聞報道を見ても面白くないのは、大手の新聞やテレビ局がジャーナリズムの機能を果たせず、単なる日本政府やアメリカ政府の宣伝広報機関であることが、TPP問題の報道で国民にも分かってしまったからだ。NHKからテレビ東京にいたるまで皆TPP賛成報道に終始した。TPPは24項目にもわたる広い分野の協定ですが、日本のマスコミはもっぱら農業問題として報道した。

今まで見たテ レビ番組でTPPに一番公正に報道していたのは、お笑いバラエティー番組の「たけしのTVタックル」の一つだけだ。賛成論者4人と反対論者4人とで議論していましたが、最初は賛成論者だった三宅氏までもが、アメリカと対等な交渉など出来る訳ないと断じた。賛成論者は日本に不利益な事なら反対すればいいと言うばかりで、独善的なアメリカ政府が日本の言うことなど聞く訳がない。田中良紹氏の記事にもあるように、「野田総理が「あらゆる物品を自由化交渉の対象にすると言った」とホワイトハウスが発表し、日本の外務省は「言っていない」と異例の抗議をした。外務省は「ホワイトハウスは誤りを認めた」と言うが、ホワイトハウスは「訂正しない」と言う。「これまで日本側が言ってきた事を総合して発表したのだ」と言う� �」と言うアメリカ政府の強引さであり、明らかに言ってない事も言った事にされてしまう。アメリカ政府や在日アメリカ大使館やCIAは、これほど日本でTPP反対運動が大きくなるとは予想していなかったのだろう。小泉郵政民営化の時はアレほどうまくいったのに、今回上手く行かなかったのは、すっかり日本の大手新聞やテレビ局が信用を失っているからだ。昨日も書いたように日本の政治家もマスコミも親米保守派は、オポチョニスト便乗主義者でありコラボレーションニスト転向者裏切り者であることが知れてきたからだ。今回非常に幸運だったのは米韓FTAが非常な不平等条約で韓国内で大規模なデモが起きていたことであり、ISD条項と言う国家の自治権を失わせるような項目が含まれていたことだ。もちろん公正に国際機関が裁定し てくれればいいが、カナダやメキシコはNAFTAでアメリカよりの国際機関の裁定に泣かされてきた。しかも野田総理は国際条約が国内法より優先されることを知らなかった。TVタックルでもその事を突いていましたが、マスコミはその事を報道しなかった。昨日も書いたようにマスコミは戦前においては戦争を煽り、1945年9月を境に180度転向して、日本を戦争犯罪国家と決め付けるよな報道するようになった。つまり新聞やテレビの言いなりになっていると日本を誤った道にマスコミによって誘導されてしまう。大手の新聞記者たちは記者クラブに所属して政府やアメリカ大使館の宣伝広報機関化した自身を恥ずかしく思わないようだ。しかしネット化した社会においては、マスコミよりも「株式日記」に書かれた事のほうが正しい ぞと気づき始めている。もちろんブログの中にも酷い記事を書き続けているところもあるが、読者の数を見れば勝敗は歴然としている。多くが親米保守派のブログですが、農業問題に絞ったものや対中包囲網の一環だとするもので、本来のTPPの問題から目をそらせるものだった。動画サイトでも「たけしのTVタックル」がアップされていますが、コメント蘭を見れば大手マスコミがどんなに扇動しようが国民は真実を知るようになって来ている。このコメントを見てTPP賛成派の三宅久之、石川和男、松原仁、柿沢未途は自分がピエロになっていることに気がつくべきだ。

5. 日本の底力(在日韓国人の在外選挙の登録申請開始、初日は336人。46万人いてたった336人)
日本での外国人参政権が欲しいとか騒いでいた在日韓国人。しかし、念願の在外選挙権を得て、初日に投票したのは336人らしい。日本に投票できる有権者が約46万人いて、初日の申請率は100分の1にも満たない。在日韓国人にとって、在外選挙という念願が叶ったはずなのにどうしてこんな結果になるんだろうか。管理人にまったくよくわからない。在日韓国人の在外選挙の登録申請開始、初日は336人。46万人いてたった336人
来年4月11日に行われる韓国の総選挙を前に、日本に居住する在日韓国人の選挙人登録と、在外国民不在者申告が13日から始まった。この総選挙では、在外国民投票が初めて適用されることでも注目が集まっている。複数の韓国メディアが報じた。韓国メディアは、在外国民の選挙受付の初日である13日、在日同胞336人が登録を終えたと伝えた。同日、午前10時から午後5時までの間に、東京の駐日韓国大使館をはじめ、大阪、札幌、広島などの9つの領事館など10の公館が一斉に登録を受けた。東京駐日大使館の127人をはじめ、大阪43名、仙台36名、神戸32人、広島20人、横浜19人の計336人の同胞が登録または申告した。駐日韓国大使館と民団中央本部によると、在外国民不在者登録は、来年2月11日まで継続して行うと明らかにした。現在、日本に 居住している在日韓国人57万人のうち、選挙資格のある19歳以上は約46万人とみられる。在外国民選挙人登録が開始されたが、依然として多くの問題点と解決すべき課題を抱えており、そのひとつとして投票率を挙げた。中央選挙管理委員会によると、海外の有権者数は約220万~230万人と推算され、このうち16%にあたる約35万~36万人ほどが投票するとみている。しかし、直接、領事館や公館に行って登録をし、また投票をしなければならない煩わしさのため、領土が広い国に居住する有権者の投票率は低調になるとの見方を示した。一方、在外選挙の登録申請は世界158公館で実施され、在外有権者数は米国が86万人と最も多く、日本46万人、中国29万人と続き、世界全体の有権者数は220万人以上となっている。世界全体の登録申請は、合計約7 00人にとどまり、伸び悩んでいると報じられている。

(在日韓国人の在外選挙の登録申請開始、初日は336人=韓国 2011/11/14(月) 10:52:11 [サーチナ] )

6. Japan Times Saori Yuki wants a kayo-kyoku wave

By STEVE MCCLURE
Special to The Japan Times

Defining kayo-kyoku is like trying to nail down konnyaku.

"Japanese standard songs" is veteran vocalist Saori Yuki's first stab at describing a musical genre that's easily recognizable but hard to construe.

"Jazz-inspired Japanese pop songs for adults," she then ventures. Warming to her subject, Yuki explains that the kayo-kyoku tradition dates back to the immediate postwar era, when Japanese songwriters such as Ryoichi Hattori absorbed Western musical styles and suffused them with Japanese taste to create a new genre.

"Kayo-kyoku was like foreign food with a Japanese style," she says. "It's got a little swing, a jazzy blues rhythm, with Japanese lyrics." Yuki notes that kayo-kyoku isn't the same thing as enka, which is more firmly rooted in Japanese musical genres such as naniwabushi (traditional narrative singing) and minyo- (folk) songs. Neither is it J-pop, she points out.

The best way to get a handle on kayo-kyoku is, of course, to hear it. And an excellent introduction is "1969," the recently released album on which Yuki is backed by Portland, Oregon-based retro-pop band Pink Martini. The album features several superlative covers of kayo-kyoku classics as well as Western pop standards. All the songs on the album were hits in Japan in 1969, including "Yoake no Scat," which was Yuki's debut single in that year.

In less skilled hands, a project like "1969" could have easily devolved into kitsch. But the love and respect Yuki and Pink Martini have for the pop tradition shines through on every track. To take one example, they perform the much-covered tune "Puff the Magic Dragon" with a restrained sense of melancholy that avoids the trap of saccharine overkill.

The album's opening song, the samba-esque "Blue Light Yokohama," conjures up images of '60s night clubs and romantic intrigue in the port city. Yuki invests the tune with just the right amount of emotion ― achingly longing, but not over the top like enka. As Yuki notes: "Kayo-kyoku is a little 'drier' ― it's not as 'wet' as enka."

These days Yuki is best known as an interpreter of do-yo- children's songs, which she has been performing for the past 25 years as a duo with her sister, Sachiko Yasuda. Yuki's return to her kayo-kyoku roots on "1969" came about thanks to Pink Martini leader Thomas Lauderdale's serendipitous discovery of her debut album in a Portland used-record store. Impressed by what he heard, Lauderdale and Pink Martini recorded her song "Taya Tan" for their 2007 album "Hey Eugene!"

Yuki and her management became aware of Pink Martini's cover of "Taya Tan" via YouTube. When the band toured Japan for the first time in 2010, Yuki joined Pink Martini singer China Forbes on stage to sing "Taya Tan" together. Later that year Yuki was invited to sing the first-ever Japanese version of "White Christmas" for Pink Martini's holiday album "Joy to The World."

The Yuki-Pink Martini connection further developed when the singer performed at a benefit concert in Portland for victims of the March 11 earthquake and tsunami. She also recorded a version of kayo-kyoku classic "Yuuzuki" with the band for a Starbucks benefit album.

While Yuki was in Portland, Lauderdale came up with the idea for the "1969" project, to which the Japanese singer readily agreed.

"Thomas is like a curator or archeologist. He referred to me as a 'museum piece' in a recent BBC interview," she says with a laugh. "But that's not wrong. After all, he was born after I made my debut."

After sifting through dozens of songs, Yuki and Pink Martini settled on 12 tunes and recorded them in a matter of days. "1969" was released by EMI Japan on Oct. 12 as well as by EMI affiliates in 22 other territories. In North America, the album is being released on Pink Martini's Heinz Records label.

On Oct. 17, Yuki sang five songs with Pink Martini and the BBC Orchestra at London's Royal Albert Hall. Although she's performed many do-yo- concerts overseas for expatriate Japanese, this was her international kayo-kyoku debut.

Asked whether she had stage fright, Yuki exclaims, "Sugoi nervous! But Thomas was so nice. When he introduced me, he called me Japan's Barbra Streisand. But the music critics didn't agree with that description, saying I was more sophisticated."

One critic impressed by Yuki's performance was The Guardian's Robin Denselow, who wrote: "She is a bravely versatile performer, switching from the swinging "Blue Light Yokohama" to the Brazilian standard "Mas Que Nada." She deserved far more than five songs."

Yuki will be performing jazz standards at Tokyo's Cerulean Hotel next month. Then she's off to the United States again to be a guest vocalist with Pink Martini for four shows starting with a gig in Washington, D.C.

"It's time for kayo-kyoku to take its place with other genres of music like canzone, chanson and pops," she says confidently. "After 40 years, it's time for a new challenge. It's my second debut."
"1969" is on sale now. Saori Yuki plays the JZ Brat Club in Shibuya-ku, Tokyo, on Dec. 6 (7:30 p.m.; ¥12,000, including dinner). For more information, visit www.jzbrat.com, www. ameblo.jp/saori-yuki, or www.pinkmartini.com.

2011/11/17

米海兵隊2500が豪州ダーウィンの豪軍基地に駐留へ   中国の東アジア軍事力の突出ぶりに「射程外」でも対応

1.The Economist
Thursday November 17th 2011
Free exchange
Is America following Japan?
Two things to remember about Japan

Nov 14th 2011, 22:57 by G.I. | WASHINGTON
JAPANESE policymakers must watch Europe's unfolding train wreck with mixed feelings. On the one hand, they take no joy in the economic and financial damage a vital trading partner is inflicting on itself. On the other hand, for a change they're not the ones whose judgment is being dissected, debated and criticised.

That changes for one night, however. Tonight in my old stomping ground of Toronto, the following proposition will be debated: "Be it resolved that North America faces a Japan-style era of high unemployment and slow growth." Paul Krugman and David Rosenberg take the "pro" side, while Larry Summers and Ian Bremmer represent the "con" side.

Japan has been studied so thoroughly that I may subtract rather than add value here. Nonetheless, there are two things I find get less attention than they deserve. They come in the form of a pop quiz:

1. How much of the gap between Japanese and American economic performance since the mid-1990s can be explained by demographics?

2. How much did fiscal tightening contribute to Japan's steep recession of 1998?

The answer to (1) is "more than you think", and the answer to (2) is "less than you think". Okay, I don't really know what you think. Still, when I learned the answers, I was surprised.

First, on demographics. Between 1994 and 2008 American GDP grew 3% a year while Japan's grew 1.1%. That sounds dismal, but be sure you use the right benchmark. Japan's potential growth slowed dramatically in the mid 1990s. As the chart at right illustrates, Japan's working-age population at that time began a long decline, shrinking 0.4% per year over the period while America's grew 1.2% according to the OECD. That 1.6 point differential can explain most of the difference in growth. Japanese productivity growth averaged a perfectly respectable 2.1% from 1994 to 2008, the same as America's. At the time it was a disappointment because it was a sharp deceleration from prior decades. In retrospect, though, it may have been inevitable given that Japan had, technologically, almost caught up to America. (An overregulated and inefficient service sector made it difficult to close the remaining gap.)

Of course, poor policy and the dynamics of post-crisis deleveraging played a part. Japan has underperformed even its lowered benchmark; unemployment has trended higher. But when extrapolating to the United States, the demographic outlook should get more attention than it does.


意志ホッブズは、川下の作者誰だ

Second, fiscal policy. In April, 1997, the government raised Japan's consumption tax. That is now routinely cited as a cautionary tale against premature fiscal tightening since it was followed by a steep recession. But a closer examination suggests the tax increase alone cannot explain the length and depth of the 1997-98 slump. Private consumption actually grew in the quarter after the tax increase. Two other massive shocks played important parts. In July, Thailand devalued, touching off the Asian crisis, a major negative for Japanese exports. Then, in November, a series of banks and investment banks collapsed: Sanyo Securities, Hokkaido Takushoku Bank, Yamaichi Securities and Tokuyo City Bank. "Major financial institutions collapsed almost on a weekly basis in the month of November 1997," a retrospective by the BIS notes. It was, for Japan, tantamount to Bear Stearns, Lehman Brothers, AIG, and Washington Mutual going bust all at once. The following year, Long Term Credit Bank failed. These events did enormous damage to financial-market confidence and contributed to a serious credit crunch.

This does not exonerate the fiscal tightening; it was, and remains, an error. But the more important lesson is that bad luck is as important as bad policy. Analysing the consequences of any policy must incorporate how bad luck may skew the outcome. The Japanese government wouldn't have raised taxes if it had known what was in store. Fiscal tightening for America is a bad idea in its own right, but it's particularly ill advised given that stuff happens. Like Europe.

Demographics always matter, but they're often ignored. Example: growth in the US population contributes to GDP growth, but I've had and hear many people argue we need fewer people coming in, that these people are a drain, that they lower income (average or other), etc. It's tough to convince irrational people they are irrational.

Another example, the Boston Fed released a paper that analyzed social spending in NE states. NH is a low social spending state and trumpets that; it's used to explain economic growth. But the study shows that nearly 3/4 of the difference with a high spending state like MA is demographic. That is, NH has no cities to speak of and a small immigrant population and a relatively small number of children who need services, etc. If they looked like MA or CT, they'd spend much more.

I agree w you on demographics. The US is in the best shape of any fully developed country in this regard. As to "Be it resolved that North America faces a Japan-style era of high unemployment and slow growth." it is not clear to me that Canada and the US should be treated as one economic unit. It is true that when America sneezes, Canada suffers too, but it has fared better than the US, probably because of it's greater reliance on export of raw materials. Therefore, Canada's prospects are probably more tightly linked to Asia's performance than America's is. As a side, or rather end-, note I also think that is Canada's risk: to become an exporter of natural resources. I think Canada is better off trying to strenghen a stronger manufacturing economy, based on those resources. A case in point is the pipeline from Alberta to refineries in Texas. It is strange to me that more Canadians are not clamoring for those refineries to be placed in Alberta instead.

IraStraus in reply to jomiku Nov 16th 2011 21:21 GMT

This comment deserves to be flagged as vilifying. Every point of view has a mix of rational and irrational people, immigration supporters as much as immigration opponents. The difference is that opponents don't so often go around insulting immigration supporters or dismissing them as "irrational". Every rational person (rational here meaning someone who has bothered to check the information, and check logic) knows that immigration, when on a large scale, increases net GDP as long as it does not cause much societal destabilization; that it reduces wage growth and/or employment in large sectors of the non-immigrant population, particularly low-end wage earners (but, if I remember correctly, has little effect on average per capital income); that it fills some slots and pays some bills in an aging society, even as it also brings new social and governmental costs in a number of ways including crime; that it adds to global net emissions and environmental damage; that it increases inequality in the host society (while decreasing it internationally), and brings some societal destabilization. What no one knows, since no one studies it, is where is the tipping point at which "some" destabilization becomes general destabilization, entailing economic costs that outweigh by a large margin all the incremental net GDP gains that immigration brings. The divide between elite and general public on this question is enormous, and is a problem. Their interests diverge - a reflection of the impact of immigration on inequality, but also of the lesser rootedness and greater ideological propensity of the elite. It is plainly a widespread habit among the elite to dismiss immigration criticism as ignorant and bigoted. The result is to prevent most of the serious study that is needed, so that the elite itself would become capable of thinking about the subject with less bias and ignorance.

sWilson P. Dizard III Nov 16th 2011 22:15 GMT

The Toronto debate sounds like a promising venue for informed discussion of these issues. My own views on this matter have changed over the past 48 hours. To summarize, I have thought for many months that Washington would be well-advised to follow J.M. Keynes' advice to "euthanize the rentiers," and for the reason he cited: that unemployment is a greater danger than inflation. However, in the US this week, the leadership of the rentiers has shown a puzzling but timely zest for suicide. When the billionaire Mayor of NYC, Bloomberg, displays cowardice and panic in the face of peaceful, sleeping demonstrators, sending the NYPD to wield jointed truncheons against reporters and City Council members sleeping in a park, he revealed himself as a villain. The general public now sees the one percent revealed in their full avarice, which spares nobody else's freedom or dignity in its nihilsm and impunity. During several widely-scattered "police riots" against the peaceful Occupy Wall Street demonstrators, who have been endorsed by patriots like retired general and former Secretary of State Colin Powell as "as American as apple pie," the one percent have dispelled their political capital. No amount of obfuscation by lickspittle reactionary economists with their fifty-dollar words for five-cent greed and cruelty, can restore the credibility of the Republican party.

2. 株式日記と経済展望 日本の政治家とマスコミ人の大部分は、(便乗主義的)な(祖国を裏切った奴)なのです。
結局、日本の政治家とマスコミ人の大部分は、オポチュニスティック
(便乗主義的)なコラボレーショニスト(祖国を裏切った奴)なのです。
「自主防衛を急げ!」日下公人 伊藤貫:著
◆自主防衛を急げ! 日下公人 伊藤貫:著

◆日本の左翼と親米保守はコラポレーショニスト…伊藤
ノーブレス.オブリージュという言葉の意味する「気高さ、勇気、自尊心」とは正反対の意味を持っ言葉が、コラボレーショニストという言葉です。戦いに敗れて敵軍に占領されたとたん、パッと手の平を返すように占領軍に協力し始める人間のことです。したがってコラボレーショニストというのは「協力者」というよりはるかに悪い意味で、「祖国を裏切った奴」という意味です。さて、敗戦後、日本に進駐してきたアメリカ軍と米国務省は、つぎの三つの政策を日本に押しつけてきました。
①日本から永遠に自主防衛能力と独立外交能力を剥奪しておくための憲法九条。
②戦前の日本は「邪悪な帝国主義国家」であり、その日本を懲らしめたアメリカは「国際正義を実現した道徳的に立派な民主主義国」である、というストーリー(筋書き)の東京裁判史観。
③日本を衛星国(属国)としてアメリカの世界支配システムに組み入れ、米占領軍が日本列島に設置した軍事基地を半永久的に使用するための仕組み、すなわち日米安保条約。

これら三つの政策が、敗戦国日本を半永久的に支配しておくために米政府が考えついた「対日支配政策・三点セット」なのです。満州事変から一九四五年の夏まで、朝日新聞やNHKや日本の学校教師は、軍部の戦争遂行にせっせと協力してきました。彼らは、軍部による戦争プロパガンダを広めて、ナイーヴな国民を洗脳するための道具として大活躍してきた。ところが四五年九月に占領軍が乗り込んできたら、彼らは手の平を返すように、あっという間に占領軍の反日プロパガンダ、日本を永遠に無力国家としておくためのプロパガンダーの道具となってしま ったのです。朝日・NHK・日教組等は二十一世紀になっても、まだこの「日本無力化プロパガンダ」を続けています。日本の護憲左翼勢力がコラポレーショニスト集団であることは明らかです。朝日やNHKは在日米軍の存在に対して批判的なトーンの報道をすることが多いのですが、しかし彼らは、「日米同盟を破棄して、米軍を追い出せ」とは、口が裂けても言わない。そんなことが起きたら「日本人が、自分の国を自分で守る」という、護憲左翼にとって『究極の悪夢』が実現してしまう。「どんなことがあっても、日本人にだけは自主防衛させるな」というのが朝日やNHKの「信念」なのです。おもしろいことに、米国務省.ペンタゴン・CIAの対日政策担当官にも、これら日本の左翼と同じ「信念」を持っている人が多い。彼らも、日本人か ら永遠に自主防衛能力を剥奪しておきたい。日本の親米保守派は、「朝日新聞やNHKは反米的なメディアだから、米政府は彼らを嫌っているのだろう」と思い込んでいるみたいですが、そうでもないのです。以前、私が国務省のアジア政策担当官とお喋りしていたら、彼は、「日本の保守派は、アメリカ政府が『朝日』や『毎日』を嫌っていると思い込んでいるが、そうとは限らない。日本の左翼メディアが、アメリカの対日政策にとって都合の良い存在であることも多いのだ。日本の保守ナショナリスト勢力を抑えておくために、『朝日』。や『毎日』の存在は役に立っている」と述べていました。
米国務省も、日本の左翼メディアがコラボレーショニスト集団として「アメリカの対日管理政策にとってポジティブな機能」を果たしていることを認識しているのです。日本の反核運動も、「中朝露三カ国の核ミサイルのターゲットとなり、不利で危険な立場におかれている日本人にだけは、自主的な核抑止力を持たせない」と決めている米政府にとって、「使って便利なコラボレーショニスト勢力」として機能しています。最近、東京のアメリカ大使館が日本の反核運動にせっせと協力し、広島や長崎の「反核セレモニー」にわざとらしい態度で出席しているのはそのためです。その一方、日本の親米保守勢力も、コラボレーショニストとして機能してきました。彼らはたしかに「対日支配政策・三点セット」のうち、①の憲法九条と� �の東京裁判史観に対して不満を持ってきました。しかし彼らは過去半世紀間、本気で憲法を無効化し、自主防衛能力を回復しようと努力してきたわけではない。親米保守というのは本質的にはマテリアリスト的なオポチュニスト(便乗主義者・日和見主義者)の集団ですから、憲法の無効化や、自主防衛能力の回復という目的のために「たとえ米政府に反対されても、厳しい対日制裁を受けても"歯を喰いしばって死に物狂いの努力をする」という人たちではないのです。代表的な親米保守勢力であった自民党は、口先では「自主憲法」とか「自主防衛」とかいろいろリップ.サービスしてきましたが、それだけのことです。彼らの本音は、「敗戦国日本は『三分の一国家』でいいじゃないの。アメリカさんにくっついておカネ儲けして、甘い 汁を吸おうじゃありませんか」というものでした。吉田茂の補佐官として米占領軍との交渉役を務めた白洲次郎は、親米保守派の日本人について、「私は占領中、最下等のパンパンすら風上に置くまいと思われるような相当の数の紳士を知っている。軍国主義全盛時代は軍人の長靴をハンカチで拭き、占領中は米国人に媚びた奴らとパンパンと、どこが違うか」と述べています(パンパンとは、米兵相手の売春婦のこと)。そして白洲は、占領が終わった後の日本の親米保守派のことを、「独立回復後の今日でもそうである。米語を話し、とにかく米国人のご機嫌をとらんと努力する以外のことは考えない日本人が、残念ながら多数存在する」と述べています。私がこの白洲のコメントを読んだのは一九九〇年代のことですが、「なんだ、親� �保守というのはやっぱり、戦前から『強そうな奴』(戦前の回本軍部、戦後のアメリカ政府)に媚びへつらうだけのコラボレーショニストだったのか」と感じました。結局、敗戦国日本の護憲左翼と親米保守のほとんどは、コラボレーショニストなのです。彼らは覇権国アメリカに属国化されたことを「これ幸い」とし、カネ儲けのことしか考えず、せっせとバンドワゴン外交自主防衛しないで、勝ち馬に乗ろうとする依存主義・便乗主義の外交政策1を実行してきました。石橋湛山のように「戦前は帝国陸軍に真っ向から反対して迫害され、戦後は米占領軍に真正面から挑戦してパージされる」という堅固な節操を示した日本人は、ごく少数でした。石橋湛山はすごいですね。石橋は、朝日新聞やNHKや親米保守派のような恥知らずのオポチュ ニストではなかった。ちょっと意地の悪いことを言いますと、少なくとも私には、護憲左翼の『朝日』『毎日』と親米保守派の『読売』『日経』『産経』が、それほど違っているようには見えないのです。地球市民派の民主党と対米依存派の自民党も、それほど違っているようには見えません。自民党政治家の九割は、明日、民主党に移籍しても、「民主党議員」として立派に通用する人たちです。結局、日本の政治家とマスコミ人の大部分は、本質的にはオポチュニスティックなコラボレーショニストなのです。CIAとペンタゴンは、今後二十年間の中国の経済成長率と軍事予算成長率は、アメリカの経済成長率と軍事予算成長率をはるかに超えるだろう、と予測しています。のちに詳しく説明しますが、二〇二〇年代になると東アジァ地� ��における米中の経済力・軍事カバランスは「中国優位・米国劣位」になっている可能性が強い。国務省、CIA、ペンタゴンの戦略立案者のなかには、「アメリカはいずれ、東アジアからの撤退を余儀なくされるかもしれない」と予測している者もいます。敗戦国日本の護憲左翼・親米保守というコラボレーショニスト集団が「東アジア地域の新しいバランス・オブ・パワー環境に、どう対応するか」が見ものです。ここで思い出すのはニクソン、フォード両政権で国務長官を務めたキッシンジャーの論文です。私は、キッシンジャーの性格(利己的で陰険、狡滑、偽善的、強欲、サディスティック)が嫌いなのですが、しかし彼の頭脳はきわめて明晰です。彼は、歴史の流れとバランス.オプ.パワーの推移に対していシャープな分析力と深い 洞察力を持っ人です。キッシンジャーには、日本の護憲左翼と親米保守の双方に特徴的な「国際関係に対する甘い幻想」がいっさいありません。そのキッシンジャーが「戦争に負けて敵軍に占領された国には、二っの対応策しかない」と指摘しています。それらは、
①占領軍に対して、長期間の徹底的なゲリラ戦を実行する。
②目先の利益と安全を確保するため、占領軍に協力し服従するコラボレーショニストになる。

①についていえば、第二次大戦後のアルジェリア、ベトナム、アフガニスタン、レバノン、パレスチナ等のように、たとえ正規軍同士の戦争で完敗してもゲリラ戦士になって何十年も抵抗を続ける、占領国がギプ・アッブするまでゲリラ戦を止めない、ということですから、人的にも経済的にも大変なコストを払うやり方です。それにたいして②のコラボレーショニスト政策は、はるかに楽です。少なくとも国民を大量に殺されなくてすみますし、せっせと服従し恭順の意を示していれば、そのうち峻烈な占領政策を緩和してくれるかもしれない、という希望を持つことができます。しかし「長期間、コラボレーショニスト体制を続ける敗� ��国には、かならず二つの問題が生じる」とキッシンジャーは指摘しています。
一つは、国家の「ディ・レジティマタイゼーション」です。国家がレジティマシー(正統性)を失う、という意味です。敵国の占領軍が押し付けてきた憲法や法律、行政制度、教育制度、歴史解釈(敗北した国は「道徳的に劣等な国」であり、戦勝国は「道徳的に優越した正義の国」であるという歴史解釈1をそのまま使うわけですから、敗戦国の国民は、「何だ、自分の国は、占領軍の言いなりになっているだけのエセ国家か」と思うようになる。外見的には「立派な独立国(経済大国)に見えたとしても、国民は本音レベルでは、(この国は・戦勝国に服従してい属国にすぎない)ということを知っている。周囲の国もその国を本当の独立国として扱わない。そうなると国家としての正当性とクレディビリティ(信憑性)を失ってしまい� �す。だれも尊敬しない国家となる。コラボレーシヨニズムの二つ目の弊害は、国の「ディ・モラライゼーション)です。「モラル」「道徳」ではなく、「モラール」(士気、気概、撃心)を失う、ということです。国民が士気を失い、「「何だ自分の国は、所詮戦勝国にペコペコするだけの属国か。戦勝国の顔色を窺っている卑怯者国家か」と感じるようになる。そして、「こんな国のことなど、本気で考える必要はない。自分が出世して金持ちになれば、それで十分だ「御国のために」なんてダサいこと言うよりも、自分の趣味と私生活を大切にする生き方に専念しよう」ということになってしまう。そうなった国は当然のことながら、十三歳の少女が近隣諸国のスパイに拉致されても、本気でフアイト・.バツクして拉致された少女を取� ��戻そうとしない。覇権主義国アメリカから「周囲の全体主義国家がすべて核武装しても、お前たち日本人にだけは自主防衛させないLと桐喝されると、親米保守の言論人や自民党の政治家のように、あっというまに屈服してしまう。戦勝国のご意向やご命令に対して、正々堂々と公開の場で「異議を申し立てる」なんていう「傳越」なことは、絶対にやらない。とにかく、強そうな相手(アメリカや中国)に対してへらへらと追従笑いを浮かべて、わざとらしい態度で相手の言い分に賛成してみせて、その場を誤魔化そうとする。そんな卑屈なコラボレーショニスト国家の国民が、士気と忠誠心を失ってしまうのは当然のことです。キッシンジャーが「コラボレーショニズムは、国家のディ・レジティマタイゼーションとディ・モラライゼー ションを起こす」と書いているのを読んだとき、私は、「何だ、キッシンジャーは、敗戦後の日本のことを言っているのか」と思いました。
ド・ゴール大統領は、「自国の運命を自分で決めようとせず『友好国』の政策判断に任せてしまう国は、自国の国防政策に対して興味を失ってしまう。自国の防衛を他国任せにするような国は、独立国としての存在理由をすでに失っている」と指摘しています。クーヴ・ド・ミュルヴィル仏外相も、「自分の国を自分で守るということをしない国は、独立国ではない。そのような国の住民は、無責任国民となる」と述べています。過去半世紀間の日本の状況を、そのまま描写したようなコメントです。(P90~P99)

(私のコメント)もはや日本の左翼は、ソ連崩壊によって政治的な力を失い社会党は解散してしまいました。だから現代の日本は親米保守勢力の天下となり、自民党も民主党も親米勢力になってしまった。日本には� �主独立を主張する真の保守派は少数派であり、自主独立を主張する文化人や評論家はテレビに出られなくなり、政治家も自民党からはじき出されてしまった。自民党も民主党もオポチュニスト(便乗主義者・日和見主義者)の集団ですから、政権をとったとたんに政治公約のことなど忘れてしまう。「憲法の無効化や、自主防衛能力の回復という目的のために「たとえ米政府に反対されても、厳しい対日制裁を受けても"歯を喰いしばって死に物狂いの努力をする」という人たちではないのです。」日本の戦前と戦後は単に政治的方向性を引っくり返しただけであり、白洲次郎は「軍国主義全盛時代は軍人の長靴をハンカチで拭き、占領中は米国人に媚びた奴らとパンパン(売春婦)と、どこが違うか」と述べています。もっとも親米保守派� ��風向きが変わればカメレオンのように変身するのかもしれませんが、一応親米保守派は政界でもマスコミでも主流になっている。左翼が政治的な力を喪失してしまった以上、TPP問題でも親米保守と自主独立保守の対立図式が出来つつある。経済だけで見れば実質的な経済規模は「自主防衛を急げ!」の著書でも中国とアメリカは並んだと書かれていますが、実際に現在の日本との経済交流規模においても中国がアメリカを圧倒している。このようなアメリカの衰退と中国の台頭は日本外交にも微妙な影響が出て来ていますが、中国の対等とアメリカの衰退は自主独立保守派にとっては一つのチャンスでもあるだろう。名前についても親米保守派と言っていますが、左翼ではないと言った意味合いに過ぎず、親米と保守というのは言葉とし� �論理矛盾であり親米属国派と言うべきだろう。この著書では「裏切り者」と断じていますが、時代が変われば自主独立派に衣替えするかもしれない。マスコミにおいても同じであり、著書でも「満州事変から一九四五年の夏まで、朝日新聞やNHKや日本の学校教師は、軍部の戦争遂行にせっせと協力してきました。彼らは、軍部による戦争プロパガンダを広めて、ナイーヴな国民を洗脳するための道具として大活躍してきた。ところが四五年九月に占領軍が乗り込んできたら、彼らは手の平を返すように、あっという間に占領軍の反日プロパガンダ、日本を永遠に無力国家としておくためのプロパガンダーの道具となってしまったのです。朝日・NHK・日教組等は二十一世紀になっても、まだこの「日本無力化プロパガンダ」を続けています。 」と断じています。TPP問題を見れば分かるようにマスコミは朝日毎日から読売産経にいたるまでTPP賛成派だ。親米保守派から見れば当然であり、彼らは強い者の味方であり日和見便乗主義であり、敗戦後、日本に進駐してきたアメリカ軍と米国務省は、つぎの三つの政策を日本に押しつけてきました。

①日本から永遠に自主防衛能力と独立外交能力を剥奪しておくための憲法九条。

②戦前の日本は「邪悪な帝国主義国家」であり、その日本を懲らしめたアメリカは「国際正義を実現した道徳的に立派な民主主義国」である、というストーリー(筋書き)の東京裁判史観。

③日本を衛星国(属国)としてアメリカの世界支配システムに組み入れ、米占領軍が日本列島に設置した軍事基地を半永久的に使用するための仕組み、すな わち日米安保条約。これをTPPに重ね合わせれば、日本は関税の自主権失い、国際条約が国内法に優先される結果、アメリカは日本に対する内政干渉も合法的に出来るようになった。つまり日本は永久的なアメリカの植民地となり、日本政府は自国の国民の健康や福祉よりもアメリカの利益が優先されるようになる。現に米韓FTAでそれが実現しつつある。自民党も民主党もポーズとしては憲法の改正や東京裁判史観を批判はしてますが、65年経っても自民党政権は憲法改正手続法も整備してこなかった。これでは日米安保を解消して核武装への道は不可能に近いだろう。「株式日記」では自主独立と核武装を主張してきましたが、それを「自主防衛を急げ!」では理論的に詳しく書かれている。学者や国会議員の先生にも読んで欲しい本で� ��が、多くが日和見便乗主義者であり、TPPで日本国民の健康や福祉を犠牲にしてアメリカに尽くすことが国益だと考える人たちばかりだ。

3. 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 米海兵隊2500が豪州ダーウィンの豪軍基地に駐留へ   中国の東アジア軍事力の突出ぶりに「射程外」でも対応

 米豪の秘密交渉はずっと続いていたのだ。
ブッシュ前政権でも、豪への米海兵隊駐留計画はあったが、中国を刺激するといけない、として共和党タカ派さえも躊躇ってきた。まさか、対中強硬路線をリベラル色が濃いオバマ政権で実現するとは予測しにくかった。まして豪のジュリア・ギラード首相も、どちらかと言えば対中宥和派、その姿勢に変化が見られたのは豪リオ・ティント社を中国が買収しようとした土壇場で豪議会が反対すると、駐中国のリオ・ティント社社員四人をえん罪をでっち上げて裁判にかけるという無謀な報復をしたからだった。オバマ大統領は訪問先のキャンベラで記者会見し「米豪関係の強化は東アジアの安全保障のためであり、ステップ・アップだ」と発言した。これを豪の有力メディア『ジ・オーストラリアン』紙主幹のポール・ケリィは「大胆� �ダイナミックは変革。ギラード首相は同盟関係を作り直した」と絶賛した。 オバマ大統領はハワイでのAPECを終えるや、アジア九カ国歴訪の旅にでた。豪訪問は二日間で、豪NY米条約(ANZUS)の60周年を祝う目的が表向きのもの。 ただしオバマは2010年に訪豪を計画しながらヘルスケア議会対策とメキシコ湾原油流失事件で、二回キャンセルした経緯があり、こんかいの訪問は豪政財界も大歓迎で迎えた。礼砲21発、しかしオバマはシドニーもメルボルンも立ち寄らず政治首都キャンベラに到着した。 豪のメディアによれば、米豪関係の強化は82%の国民が賛同するものの、米軍の駐留は55%の賛成、左翼、リベラルの反対論が存在する。

 ▲中国は顔色変えて豪批判を展開したが。。。。。最終的� �オバマは、インドネシアで開催されるEAS(東アジア・サミット=ASEANプラス8)に出席する。11月17日(本日)には豪議会で演説し、さらに海兵隊の駐屯が予定される豪軍基地をギラード豪首相と一緒に訪問し、セレモニーを盛り上げる。こうして米豪両国は対中国への姿勢の変化を強固にしたが、日本ははたして、この外交上の変化を正確に認識しているのだろうか?実際にオバマの演説には「米国の東アジアへの関与のステップ・アップだ」という鮮明な文言がちりばめられていた。 米海兵隊は当初、250名の規模で豪北部ダーウィンの豪軍事基地に駐留し、米豪共同軍事演習をおこない、徐々に規模を拡大し、将来的には2500名の陣容を整える。米軍基地は建設しない。 このニュース、日本にも衝撃的だが、慌てているのは北京である。どうやら米豪秘密交渉を事前に北京の諜報筋がつかんでいなかった様子であり、オバマ・ギラード会談で、唐突に発表されたことに苛立ちを覚えている。日本には玄蕃外務大臣に事前の連絡があった。 中国外交部劉為民報道官は「時期的にもふさわしくなく議論の余地がある」と不快感をあらわにしたものの対米、対豪非難は避けた。しかし『人民日報』は強い批判を展開し、社説では「豪は不適切な選択をしたが、ギラード首相は経済的な中国依存という現実的側面を軽視した。米豪軍事強化は不適切であり、豪は十字砲火にさらされる」となんだか脅迫めいた言葉を並べている。

4. ◎グロス孝夫     米国から見るTPP参加問題
現在の日本が直面する課題に原発問題と TPPがあるのは言うまでもない。いずれも日本の先行きを決める重要なものであるだけに種々議論がなされてきている。その中で従来と少し違った様相を見せて来ているのが、こういった課題に対して、今までのいわゆる保守 vs 革新といった対立軸では見られなかった新たな動きがあることだ。例えば、保守層の中から脱原発を強く主張したり、TPP参加に強く反対する意見が出ている事である。また一方革新層(民主党での)では財界と一緒になって米国主導の TPP参加を強く後押ししている事である。先日も参議院予算委員会で社民党の福島党首が TPP問題で野田総理に厳しく詰め寄った際に、後ろに控える自民党議員が大声で「その通りだ!」とヤジを入れるなど思わず苦笑させられる場面もあった。そもそも保守や革新などという言葉自体、メディアが作り出した誤ったものであるのには違いがないが。それでは何故こういった新たなねじれ現象が出てきているのであろうか。それは原発もTPPも米国的なもの、米国的価値観に基づくもの、あるいは米国主導のものであるからだろう。そういった米国中心的ものに対する日本人側での見方に変化が現れているのではないだろうかと思われる。特に、2007年後半のリーマンショックとそれに続くオバマ政権の誕生で明らかに日本人の米国に対する見方が変わってきている様だ。2000年頃を前後して、米国経済が「インフレなき高成長を維持� �来るNew Economyの時代に入った」などと言って賞賛されたのが、実は米国民が浅ましくも身の丈知らずの過剰消費や住宅バブルに踊らされただけであったという事や、連邦債務残高問題がデフォルト寸前までに追い込まれ、議会での混乱で今日現在与野党間での合意さえ達成できていない事など、とても米国が世界のリーダーたるお手本の国ではないという事が次々と明らかになってきているのである。特にオバマ政権が当初Change などという掛け声で変革を大いに期待されたにも拘わらず、こうした深刻な問題に対して、全くもって解決の方向性さえ示す事ができていないのには、米国内のみならず国際社会からのその落胆と批判の度合いは大きい。あの大統領就任直後のプラハでの核兵器廃絶宣言なるものや、ウォ―ル街の経営者に対する厳しい言葉は一体何だったのであろうか。そもそも当初オバマ大統領が国民に実現への努力を公約した、医療の国民皆保険制度や、投機に走らない銀行、格差社会是正(貧富差を示すジニ係数では米国は先進国で最高レベルの0.46に対し日本は最低レベルの0.30未満)、こんなものは日本に既に長らく当たり前のものとして存在するものではないか。こうした事を思い起こせば、日本国民にとっては戦後から長く続いてきた「米国� �属姿勢」をそろそろ見直しすべきだとの「覚醒」の機会となってきているのであろう。こうした覚醒というものは保守層では明確に見られるが、一方の政権政党では明らかに真逆の動きを見せているのがこの TPP参加問題だ。民主党内でのTPP参加交渉反対の署名をしなかった 133名の議員のリストを見ると、つい最近まで何かと反米姿勢を貫き通してきたであろう旧社会党系の議員も多く見られ、このTPP参加問題を理解しようとする国民の頭の中は混乱してしまう。彼らは今や財界・経団連と一緒になって日本の農業を壊滅させてしまう危険性を大いにはらむこの米国主導のTPPへの参加を目論んでいるのだ。野田首相はじめ前原政調会長、枝野経産省といった現在の政権与党の首脳陣の経歴を見ても、彼らが米国に留学したり米国に住んだりという経験はなく、果たしてどこまで米国というもの米国人というものを自らが体験し理解しているのであろうか。今時ビジネス社会では米国で仕事をしたり住んだりといった経験はごく普通の事である。ビジネスマンであれば仕事を通じて米国人がその仕草、外見や社交辞� ��とは違っていかに(日本人的に見れば)あくどいと言えるほど自己利益に厳しいかを充分体験している筈だ。日本人ビジネスマンの米国での体験を通じてのとても「信じられない!」逸話は数多くあるが、何でもありのここ米国社会では実際に日常で起こっているのだ。そうした体験の積み重ねから、それを充分理解し割り切った上で、そういう相手ともうまくわたり合っていけるだけの免疫力、したたかさ、知恵や実力が養われるのだ。
実は、保守層の側でTPP参加問題への抵抗感、警戒感が強い背景には、現政権幹部よりもよりこうした「米国体験を通じた免疫力が多い」事にあるのだろう。G20のオバマ大統領との会談で野田首相が「TPPが全品目対象」と言ったか言わなかったかで早くも両政府の発表内容が違う事に対し、自民党幹事長が「危なっかしい!」と野田首相の甘い姿勢を批判するのは当たり前の事だ。オバマ大統領にとって外交交渉音痴の野田首相を相手にする事などは赤子の手を捻るよりも御し易い事なのだ。


5. 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 米議会報告書の「中国のハッカー攻撃力」の深刻度
  中国の宇宙開発は予想を上回るスピード
 数年前から中国人民解放軍は大学理工学部の優秀な学生を、特別条件(給与、待遇)などを提示して大量に採用し始めた。それまでは中国人の若者でも軍隊にいくのは嫌がり、農家の次男坊かできの悪い学生、つまり「落ちこぼれ」が軍隊に入るものと相場が決まっていた(農家の一人っ子政策で次男坊はあらかた存在しないが、貧困地域に集中する少数民族は別)。 またハッカー坊や(ケビン・メトニックのようなコンピュータの天才児)を見つけ出して、犯罪行為より国家のためにハッカー技量を発揮せよとして攻撃陣営に引きずりこんで国を挙げて徹底的にハッカー戦士を育成した。その成果があらわれた。日本の軍需産業の雄「三菱重工」やIHIのコンピュータシステムに潜り込んで機密を盗み出すことは朝飯前、いまや� �軍の指揮系統にもぐりこみ、ウィルスで汚染させたうえ、ネットワークを破壊する能力を備えた。たとえば中国が台湾を攻撃するときに、米軍の初動を五分遅らせることができれば、ミサイルが飛び交う段階で、戦局は決定的に中国有利に動く。 ハッカー戦争の基軸は宇宙に浮かぶ通信衛星、偵察衛星、スパイ衛星、キラー衛星である。
 表向き、中国は「宇宙の平和利用」を標榜し、国際条約に加わっている。だから軍事利用はしていないと嘯いている。真っ赤な嘘もほどほどに、と言いたいところだが、ともかく中国の宇宙開発の主体は軍であるにもかかわらず、プロジェクトの推進機関は「中国国家航天局」である。 表面的に民間機構を装い、じつはこの部門は人民解放軍の第二砲兵部隊が前身である。 予算は120億元(1560億円)、研究者の数、いまや36,000人もいる!(ちなみに日本の宇宙開発予算は1800億円だが、購買力平価、人件費で比較すると防衛予算と同じく中国の五分の一程度。まして日本には「スパコン世界一じゃなくても良いんじゃないですか」って予算を削った馬鹿大臣がいる)。この宇宙開発の主体=「中国国家航天局� �は、シビリアンが謳い文句である。北京に本部があり、四カ所に衛星打ち上げ基地がある。甘粛省の酒泉衛星発射センターが一番有名だが、ほかに四川省の山奥、イ族自治区にある西昌基地、山西省の太原衛星発射基地、そして海南島の北東部(宋美齢、宋慶齢ら三姉妹の生まれ故郷)の文昌基地である。しかもこれらの発射基地は人民解放軍装備部が管理している。いったい、どこがシビリアンなのか。中国の宇宙への取り組みは戦略ロケットの開発・発達とパラレルに進捗し、03年の神舟五号の打ち上げ成功により本格的ブームが到来した。これは中国初の有人宇宙飛行の成功で、たまさか中国にいた筆者は各地でお祭り騒ぎだったことを目撃した。宇宙飛行士の楊利偉は各地の歓迎会に引っ張りだこ、テレビに出突っ張り。ひょっ として胡錦涛、温家宝とならぶほどの有名人となった。 基本的に中国の宇宙開発は核兵器開発と、それを運搬する大陸間弾道弾(ICBM)の開発から連動して肥大化してきた。1956年にはやくも、国防部第五研究所が設立され、大陸間弾道ミサイルの開発が急ピッチで進められた。58年にはミサイル発射実験基地が建設され、ドイツのVロケット型のミサイル改良技術を発展させた。ところが、予期せぬ中ソ対立が激化し、ソ連が技術を提供しなくなると、中国の開発は暫時途絶えた。 ようやく1964年に東風二号の発射実験に成功し、66年に実戦配備された。同年に核弾頭を搭載したミサイル実験にも成功、66年に中距離弾道弾「東風三号」に成功。続く67年には水中発射型SLBM(巨浪一号)の開発を開始した。 そして1968年、東風五号を改良したロケットによる宇宙 衛星(長征二号)の開発が始まったが、69年の初実験は失敗した。1970年になって、日本の初衛星「おおすみ」に遅れること二ヶ月で初の人工衛星「東方紅」の打ち上げに成功した。 以後、文革中には計画が遅延し、試行錯誤を繰り返しながらも中国は宇宙開発予算を拡大し、多機能衛星を打ち上げ、有人飛行の計画も具体化した。88年に航天局の前身組織が設立され、1993年に拡大改組されて、航天局と中国航天工業公司が設立された。 後者は国防部参加の国有企業でロケットを製造する。しかし95年には打ち上げに失敗して農村にロケットが落下し、村民五百名が死亡するという悲惨な事故も惹起された。 世界が瞠目し驚愕したのは2007年9月29日だった。ついに中国はキラー衛星の実験に成功した。老朽� ��した気象衛星を宇宙空間で中国の攻撃兵器で破壊したのだ。宇宙ステーションの雛形である「天宮」は11年から打ち上げられ、2020年には米露に続いて宇宙ステーションを完成すると豪語している。

6. 宮崎正弘事務所 訃報 黄昭堂(台湾独立建国連盟主席)
 11月17日午前、元総統府国策顧問で台湾独立建国聯盟の黄昭堂主席は白内障の治療中、大動脈剥離による心停止のため急逝された。<黄昭堂先生略歴>1932年(昭和7年)、台湾・台南県生まれ。台湾大学経済学部を卒業後、日本に留学。東京大学国際学修士、社会学(国際関係論)博士。東京大学東アジア政治史講師、昭和大学教授を経て、昭和大学名誉教授、社団法人台湾安保協会理事長、総統府国策顧問などを歴任。台湾独立建国聯盟主席、昭和大学名誉教授。主な日本語の著書に『台湾民主国の研究─台湾独立運動史の一断章』(東京大学出版会、1970年)、『台湾総督府』(教育社歴史新書、1981年)、共著に『台湾の法的地位』(彭明敏、東京大学出版会、1976年)、『大中華主義はアジアを幸福にしない』(金美齢、草思社 、1997年)、『続・運命共同体としての日本と台湾』(中村勝範他、早稲田出版、2005年)など。2011年11月17日、逝去。
 
(資料)
「台湾独立建国聯盟リーダー、黄昭堂急逝 姚嘉文が哀悼の意」(自由時報:2011年11月17日)(引用開始)「これまで台湾独立運動に生涯を捧げてきた台湾独立建国聯盟の黄昭堂主席は本日午前、大動脈剥離離で心停止し、台湾大学病院に搬送されて救急治療を受けたものの亡くなった。享年80。台湾国家連盟リーダーの姚嘉文氏は驚きながら、黄氏の独立運動に対する努力を讃えた。台湾独立建国聯盟の王康厚秘書長は病院に駆けつけ、「黄主席は午前11時頃に亡くなった。私の知る限り、黄主席は元々心臓病や高血圧の持病があり、今朝、大動脈剥離のため心臓が停止した」と述べた。姚嘉文氏は「私の知る限り、黄主席は和信病院で目の治療を受けられていたと聞いたが、主席の急逝が持病と関連があるかどうか」と述べたものの、� �康厚秘書長は、目の持病と急逝は関係ないと述べている。姚氏はまた「黄主席は一生を台湾独立運動に尽くし、台湾の独立を強く主張した」と、黄主席のこれまでの活躍を讃え、「黄主席にはこれまでいろいろご指導いただいており、突然の訃報に心底驚いた」と述べた」(引用終わり)。
(翻訳:日本李登輝友の会)
謹んで黄昭堂主席のご逝去を悼み、哀悼の意を捧げます
 あの迸る台湾独立への熱気の源泉は何だったのか
                             宮崎正弘

 何度ご馳走になったことだろう。何回、議論したことだろう。熱血漢、迸る活気は、あの壮健な身体からあふれ出るようだった。 台湾へ行くと、氏の事務所をよく訪問したが、ある時は雑誌記者を、ある時は評論家グループを引率した。ラジオの番組のため録音取りに伺ったことも二回あった。青島東路と杭州南路のあたりで、時に道に迷った。 ミッキー安川さんが生前、台湾取材へ行くから案内せよというので同道したおりも、黄主席の、大局をいきなりわしづかみにする話し方とそのわかりやすさに感動し、「日本に来たら是非、番組に出てくれ」と頼んでいたが、先にミッキーさんが冥界へ旅立った。その後、息子のマット安川氏が父親の遺志を� ��いで台湾へ取材に行くと真っ先に黄昭堂主席にインタビューした。 ある時はルーズベルト通りの奥に引っ越した「真北平」という北京ダックの名物店に六名ほどで行ったが、食欲もすごい人で、ミッキーさんも食通だったが、二羽をたちまちにして平らげたことは強烈な印象で影像がまぶたに浮かぶほどだ。 氏の台湾独立にかける熱意は、台湾独立運動活動家の精神的支柱でもあった。
 合掌。

  ♪
 下記に再録するのは、2004年10月8日付けの拙日誌からである。七年前に黄さんは愛妻に先立たれ、東京で葬儀を行ったときの思い出である。 (10月8日)冷たい雨の日。午後から雨足が強まるが、荻窪の台湾教会へ。台湾建国独立連盟主席の黄昭堂さんの奥さん(謝蓮治夫人)が急逝され、東京における葬儀が行われる。 時間前に教会に入ったが、すでに衛藤瀋吉、石原萌記、宗像隆幸、黄文雄、久保田信之、周英明・金美齢夫妻、藤井厳喜、鳥居民、謝雅梅、山田恵久、野間健ら各氏の顔がある。狭い教会なので遅れた人は場外の立ち見となった。黄昭堂さんら台湾独立の闘士らは、国民党独裁時代の92年までブラックリストに載っていて、台湾に帰国できず、ほとんど人は親の死に目にもあえなかった。東京での� �宿生活は黄さんの狭い四畳半に、同士があつまって政治議論に熱中し、(孫文の時代をおもいだすなぁ)、王育徳教授が日本における独立運動の生みの親。当時明治大学の宮崎茂樹教授らも「人権」「人道」という立場で台湾独立を支援した。下宿での議論のそばで謝蓮治夫人はもくもくと料理をつくった。夫人は台湾大学文学系、黄昭堂さんは医学系でキャンパスが違う。ちなみに一級下の周英明さん(金美齢女史の夫)は理工系だった。周教授いわく。「ふたりはどうして知り合ったのだろう?」。こうした亡命生活が長く続いたため同士たちの繋がりは深い。まるで皆が親戚のようであり、兄弟のようでもあり、一時、日本に亡命した澎明敏(現総統顧問)や米国へ留学する羅福全(前大使)、許世楷(現大使)らが交遊の輪にいた 。宗像隆幸著『台湾独立運動私記』(文藝春秋)によれば、澎明敏が台湾脱出の際は、体型のよく似た宗像の友人が日本のパスポートをもって入国し、身代わりを引き受けたという。日本は当時、外交的には反共の国是から蒋介石政権支援だった。が、民間では同時に台湾独立運動も支援というアンビバレンツをかかえていた。9月中旬に台北で開催された本葬には陳水扁総統、呂秀蓮・副総統、李登輝前総統らずらり台湾政界の重要人物が参列した、という報道を『自由時報』で読んだ。厳粛なセレモニーの最中、小生がひとつ不思議に思ったのは、なぜかくも根強く台湾の知識人達をキリスト教が虜にしたのか、という戦後社会学のテーマだった。戦前、日本は神道と日本的武士道と日本的仏教を台湾に持ち込んだ。土地の宗教は道教� ��つよかった。大陸から逃げ込んだ蒋介石と宋美齢はキリスト教徒だったが、小生これは欧米を味方とするために過剰にキリスト教徒を演じたと考えており、台湾独立派へ蒋介石的キリスト教が影響を与えたとは考えていない。台北郊外の蒋介石屋敷址にも南京の美齢宮(宋美齢の別荘)にも、これ見よがしの礼拝室がある。だからなぜ反蒋介石派の、台湾の知識人が戦後はキリスト教徒になったのか、新渡戸稲造が日本より台湾で人気がある秘訣もどうやら、そのあたりにありそうで、三島由紀夫的な、あるいは「葉隠れ」的武士道ではなく、キリスト教徒新渡戸が解釈した武士道を李登輝さんが鼓吹している背景とも、この問題は深く絡み合ってくるのだろう」。
そして七年後、黄さんも冥界に旅立たれた。

7. 「日本のもう1つの赤字」      平井 修一
独立行政法人・経済産業研究所(RIETI)のサイトにスタンフォード大学のダニエル・オキモト名誉教授が「日本のもう1つの赤字:政治的リーダーシップの欠如」と題する論文を寄稿している。とても示唆に富んでいるが、難局に当たって国民をまとめ上げる強烈なリーダーと独裁者は紙一重だから、なかなか難しい課題ではある。以下大要を報告する。

■経済的苦境におけるリーダーシップの空白
今日、世界経済は、ユーロ圏の政府債務、遍在化する債務問題、二番底を探る景気動向など、同時に取り組むべき深刻な危機に直面している。経済的苦境の時代においてはリーダーシップが重要となる。だが残念なことに、選挙で選ばれた指導者が適応力のある効果的な政策ソリューションを提供できず、目に見えて経済運営に失策するのも、まさに経済的苦境の時代だからである。指導者が議論に明け暮れ、争い合い、躊躇している間に、深刻な問題があちこちに飛び火し、本格的な危機に陥る。経済的な苦境においては、民主主義政治の最悪の特徴が前面に出てくる。政治駆け引き、党派による瀬戸際政策、大衆扇動、そして選挙区の利益を国家の利益に優先させる等々。結果、政策は行き詰まり、差し迫った経済問題は放置される� �つまり先進民主主義国家においては、リーダーシップが緊急に求められるまさにその時に、苦痛を伴う政策決定が先延ばしされてしまうという非常に残念な傾向が見られるのである。
■巨額な赤字と法外な支出:袋小路
先進民主主義国家の多くが巨額の公的債務と法外な支出という伝染病を患っている。人口の高齢化により社会保障サービスに多額の出費が必要であり、福祉国家の維持に必要な費用はうなぎのぼりであるのに、国民はこの費用を賄うための税金の支払いを望んでいない。財政支出が拡大する反面、税収が減少するのだから、公的債務は必然的に膨張する。持続不能な水準まで膨張する。
■政策決定にまつわる基本的力学
数千年という人類の歴史から見ると、民主主義は史上最良の統治制度である。人権や社会正義、法による保護、経済産出において、民主主義は独裁政治や専制政治より明らかに優れている。民主主義は経済面ではダイナミックであるものの、その制度にはさまざまな本質的な弱点を内在している。 たとえば権力は、複雑な経済問題を処理する政府の能力を制限する形で分散されている。日本では、1989年から続く衆参ねじれ国会によって両院での法案通過が困難で不確定、かつ党派的瀬戸際政策の影響を受けやすくなってしまった。

■「合理的」な政治?
権力の分散以外にも根本的な欠陥が存在する。国民は正確で完全な情報を入手でき、この情報を基に「合理的」に投票し行動するという誤った前提がある。残念ながら、個人は「合理的」ではない。個人が客観的で完全な情報を入手することはできない。公共政策上の選択について個人が知りえる情報はマスメディアから得たものであり、マスメディアは不完全な情報、偏った情報を流す場合も多い。マスメディアの情報が氾濫する中、保守であれリベラルであれ、国民は自分の考えを反映し、強めてくれる情報源に惹かれる傾向がある。国民の多くは、ある公共政策を選択した結果、自己の経済的・社会的利害にどのような影響があるのかを理解していない。複雑な公共政策問題に関する国民の知識は浅く、断片的で曖昧である。つま� �、客観的な情報に基づいて行動するのではなく、特定の政党への帰属や単純なスローガン、柔軟性のないイデオロギーなどに基づいて投票することが多い。先進民主主義国家においては、このように政党や強力な利益団体、偏向したマスメディアに権力が集中していくのである。
■利益団体という寄生虫
民主主義国家において国民の大半が受け身である場合、資金力のある組織的な利益団体が政策決定プロセスに対し不当な影響力を持つ。また、強力なロビイスト集団が金融サービス、医療、運輸、建設、エネルギー、農業、小売など主要な分野を手中に収める。時が経つにつれ、組織的な利権グループは寄生虫のごとく国家の深部に潜り込み、補助金や税負担の軽減、政府調達、規制上の優遇等の形で貴重な資源を吸い上げるようになる。利権グループという寄生虫の大群が国家経済の残骸を食い漁っている間に、経済は徐々に活力を失い、成長率は低下する。そして、経済危機に直面しても状況に適応した変化をもたらすことが困難になる。

■経路依存性
日本では、民主主義国家すべてに共通する特有の構造的欠陥が強く表れてきた。これは単独政党(自由民主党)が中央省庁と緊密な関係を保ち、農家や大企業、銀行、医師、郵便局職員等、既得権グループの圧倒的な連携に支えられて長らく政権の座にあり、その統治下で、中央集権的かつ生産者寄りの経済が独自に発展してきたことによる。日本の戦後システムは数十年にわたって大きな成功を収めたが、定型的な政策策定やリスク回避、断片的な改革、経済危機に直面してもなお先送りをするといった要素が深く根付いた制度へと除々に変化してきた。つまり、四半世紀にわたる目覚しい成功によって、国内経済や国際制度の基本的変化に柔軟に対応することなく、現状維持を目指す政治経済体制が出来上がったのである。日本は10年 以上もデフレスパイラルにあるにもかかわらず、政治は、旧態依然とした政策を次々に打ち出すのみで、経済の弱体化に対処できていない。
■国民の直接的な支持
2001年から2006年の間、小泉純一郎元首相は国民による直接的な支持基盤を確立した。大衆から直接支持を得て、小泉首相は、小泉後の首相が誰一人として挑もうとしなかった大胆な改革を推進できた。野田首相が大規模な改革を実行に移し、あるいは困難な法案を成立させようと望むのであれば、小泉首相同様、大衆との強固な関係を築かねばならないであろう。2006年の安倍晋三首相選出から2009年の麻生太郎首相辞任まで、短命の首相が続いた。頻繁な首相交代は民主党政権下でも続き、野田首相は民主党政権3年目にして3人目の首相である。5年間で6人目の首相。日本の政治指導者の誰一人として長引く不況を克服できていないことが大きな原因である。野田首相にとって事態の打破は容易ではない。経済問題は方々に飛び火しており、 タイムリミットは迫りつつある。今後20年間、お茶を濁すような余裕はない。経済危機対策をすぐに講じなければ、日本は考えられない事態を迎えることとなろう。つまり、政府債務不履行の危機である。
■求められる一貫した戦略
弱体化した日本経済を再生させるため、日本の指導者達はデフレの逆風を克服すべく長期的な政策手段を実行に移さなければならない。たとえば、エネルギーインフラや運輸インフラを改善し、輸出する。消費を刺激し、イノベーションの妨げとなる規制を撤廃する。過剰生産能力の縮小や非効率な支出の削減、そして着実な成長を達成する。その結果、巨額な政府債務の重荷を着実に縮小させる。政治家だけでは、一貫した経済戦略の立案に必要な知識や経験が不足している。多様な意見を外部に求めなければならないだろう。つまり、官僚や学者、研究者、企業幹部、業界団体、オピニオンリーダー、労働組合、消費者団体、そして国民である。
■結論
巨額の赤字、持続不可能な債務、不安定な金融システム、低迷する需要、2桁台の失業率、政府債務不履行の可能性など、世界が幾多の深刻な問題に直面する今、先進工業国の政治指導者達に求められているのは、状況に素早く対応でき、長期的視点を有し、党派に縛られない、断固としたリーダーシップである。ところが実際に先進国の国民が受けているリーダーシップは柔軟で実行力のあるリーダーシップとは程遠く、硬直的で党派優先型、臆病で断片
的、近視眼的なリーダーシップである。政治はほとんど機能しなくなっており、状況は「リーダーシップの赤字」と形容できるほど深刻である。日本では、この「リーダーシップの赤字」が他の主要先進民主主義国家と比べ、長期間にわたって継続している。この結果、かつて評価の高かった日本経済も、すっかり活力を失ってしまった。リーダーシップは重要である。日本のようにリーダーシップが欠落していると、経済は千鳥足で歩を進めながら、やがて国家の没落へと向かう。これ以上決断を先延ばしにすれば、国際的な信用格付は引き下げられ、家計資産の正味価値が激減し、最終的にはおそらく財政破たんへと突き進むだろう。
このようなシナリオを見ても、指導者達が経済再生に向けた大胆な戦略を策定できない場合、国民は指導者達により高いレベルの達成水準を課すべきであろう。日本の政治家は党派抗争や優柔不断、政治的な手詰まりを乗り越えることができるであろうか。2011年3月11日の大震災で政治的指導者達は目前の経済危機の深刻さについに気づいたであろうか。答えはまだはっきりしていない。唯一、明確なのは、過去20年間にわたり、日本の政治指導者達は経済の立て直しに失敗してきたということである。政治リーダーシップの赤字は持続不可能な財政赤字の累積額にも匹敵しており、また同時に、この巨額な財政赤字の原因でもある。

2011/11/16

震災を機に庶民いじめの政策を連発する野田内閣

1. 森永卓郎 震災を機に庶民いじめの政策を連発する野田内閣――反対の声を上げないと、日本は弱肉強食社会になる。
反対派の声を無視してTPP交渉参加を強行する野田内閣
 2011年11月11日、野田総理が、APEC首脳会議の場で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加表明をすることを会見で明らかにした。11月9日に、民主党の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)プロジェクトチーム(PT)が、最終報告に賛否両論を併記し、政府に「慎重に判断」することを求めていたのにもかかわらず、野田総理の意思は変わらなかった。
 10月14日に初会合を開いたPTは、スタートから大荒れだった。PT役員にTPP推進派を並べた役員人事に、慎重派が噛みついたのだ。 慎重派が求めたのは、役員に反対派も含める公平な人事と十分な討議で、決してTPPへの参加そのものを頭ごなしに否定したわけではない。にもかかわらず、PT幹部は報道陣を会場から退出させて非公開で会合を進めようとした。APEC首脳会議までに交渉参加という結論を出すためだ。 ただ、PTの議論は終始反対派が優勢だった。TPP参加反対派は、民主党議員を中心に、200人を超える国会議員の署名を集めたし、PT参加の議員のなかで、最終的に7割から8割の議員が、早期の参加表明には反対したと言われる。また、自民党もAPEC首脳会議の場での表明という拙速行動には反対した。これだけ大きな慎重派の意見� �あり、しかも国の形を変えるほどの重要問題であるにもかかわらず、野田総理は強硬突破を選択したのだ。
誰も言い出せなかった年金支給開始年齢繰り延べを提示
 
 野田政権によるもう一つの強硬突破がある。年金支給開始年齢の繰り延べだ。
 10月11日に厚生労働省が、厚生年金の支給開始年齢の繰り延べのペースを現在の3年ごとに1歳というスケジュールから2年ごとに1歳へとスピードアップし、さらに最終的な年金支給年齢も現在の65歳から68歳へと引き上げる案を社会保障審議会年金部会に提示したのだ。 実は、年金支給開始年齢の繰り延べは、ずいぶん前から厚生労働省内で検討はされていた。年金財政の改善に大きな効果があるからだ。 例えば、男性の年金が65歳から80歳まで支給されるとしよう。年金給付の期間は15年だ。これを68歳支給開始にすれば、年金給付の期間は12年になる。つまり年金財源を20%も「節約」できることになるのだ。 しかし、支給開始年齢を繰り延べれば、老後に所得の空白期間が生ずるから、勤労者の人生設計を破壊してしまう。だから� �誰も言い出せないまま、現在に至っているのだ。それを野田政権は堂々と言い放った。
理由に挙げている「年金財政の崩壊」は大ウソ  
 この改革案に対しては、非難の声が一斉に上がった。当然のことだ。
 年金をもらう側にとってはとんでもない話だ。現在民間企業の大部分が60歳定年制だ。65歳までの継続雇用ができる会社は多いが、厚生労働省の調査によると、希望者全員の継続雇用をしている企業は48%に過ぎない。それでも65歳までなら退職金と貯金を食いつぶして食いつなげるかもしれないが、68歳まではとても無理だろう。 それなのに、なぜこのタイミングで年金改革案が出てきたのか。年金財政が崩壊してしまったからだと言われているが、私はそうではないと思う。年金財政が崩壊することなどありえないからだ。 2000年の制度改正で、マクロ経済調整スライドが導入されて以降、日本の公的年金は完全な賦課年金制度になった。簡単に言えば、保険料で入ってきた分を受給者に分配する仕組みだ。保険料が入った分しか払 わないのだから、年金財政が崩壊するはずがない。
年金給付の期間を短縮して、所得代替率を維持
  それでは、今の年金制度を維持すると何が起こるのかというと、年金給付が大きく減少していくのだ。 現役世代の手取り収入に対して何%の年金がもらえるのかという数字を所得代替率という。厚生労働省が2009年5月に示した厚生年金の将来シミュレーションによると、65歳で年金をもらい始める時の所得代替率は、どの世代でも50%を超えているが、年金をもらい始めてから下がり続け、85歳の時点では、どの世代も41%程度にまで低下する。 それはあまりよくないので、年金給付の期間を短縮して、そこそこの年金が給付できるようにしましょうというのが、今回の改革案なのだ。 この制度改革でも一向に困らない人たちがいる。それは、公務員だ。
 年金制度改悪でも一向に困らない公務員
 国家公務員の定年は年金支給開始年齢に合わせて延長されることが決まっている。今年8月に人事院がまとめた素案によると、公務員の定年は、2013年度から3年ごとに1歳ずつ引き上げ、2025年度に65歳になる。 しかも、60歳代の給与は年収ベースで50歳代後半の70%に設定するという。退職前の年収が1000万円なら700万円を毎年受け取れるのだ。民間なら継続雇用された後の60歳代の年収は200万円から300万円がいいところだ。 公務員は、全員が定年延長され、しかも民間の2倍以上の給与を受け取る。もちろん、その財源は国民の税金だ。国民の生活を犠牲にし、官僚の意向に沿った制度改悪としか表現のしようがない。
 いったい今何が起こっているのだろうか。私は、震災に便乗して、小さな政府、福祉政策・社会保障の削減・縮小を標榜する民主党ネオコングループが、一気呵成に庶民つぶしの改革に取り組み始めたのだと思う。一種のショック療法だ。
 米国、官僚、財界に隷属する政治に舵を切る野田内閣  
 今の政府を支配する前原・野田グループがやりたいのは、震災からの復興ではない。米国、官僚、財界に隷属する政治の実現である。すなわち震災を口実にして、日本を弱肉強食社会へと改造することなのだ。 復興増税の一環として行われるはずだったたばこ税の増税は、自民党の反対で見送られたが、そうなったことで復興増税の正体が一層明らかになった。政府は、復興増税で所得税と法人税の増税を行うとしているが、実際はそうではない。 法人税は基本税率を来年4月から、現行の30%から4.5%引き下げて25.5%とした上で、当初3年間だけその引き下げを凍結する、4年後からは、法人税は4.5%の恒久減税だ。これによって法人税は平成49年までの26年間で、総額30兆円の減税となる。
 庶民を増税して企業は減税  
 一方、所得税は2.1%の定率増税を25年間実施して7兆円の増税となる。復興増税だと言いながら、法人税減税が所得税増税をはるかに上回っている。 つまり、トータルしてみれば、復興期間中に政府は減税を行おうとしているのだ。逆に言えば、法人税率をまったくいじらなければ、今よりも23兆円も余分に復興事業を行えるのだ。 復興のために増税が必要と言いながら、所得税増税で得られる金額をはるかに上回る法人税減税を行う。これが今回の税制改革の正体だ。政府が震災のどさくさ紛れに庶民増税・金持ち減税をやろうとしていることは明らかだろう。 国民は、この震災便乗内閣の正体に早く気付くべきだ。野田内閣の実態は「どじょう」の皮をかぶった「狼」なのである。一日でも早く退陣させないと、日本が壊れてし まう。 いま最も覚悟が問われているのは、TPP参加表明に反対した民主党議員たちだろう。ここで黙っていたら、民主主義のルールを無視した野田総理を認めてしまったことになる。いますぐにでも一致結束して離党届を叩きつけるべきだ。

森永卓郎(もりながたくろう)
1957年東京都生まれ。東京大学経済学部卒。日本専売公社、日本経済研究センター(出向)、経済企画庁総合計画局(出向)、三井情報開発総合研究所、三和総合研究所(現:UFJ総合研究所)を経て2007年4月独立。獨協大学経済学部教授。テレビ朝日「スーパーモーニング」コメンテーターのほか、テレビ、雑誌などで活躍。専門分野はマクロ経済学、計量経済学、労働経済、教育計画。そのほかに金融、恋愛、オタク系グッズなど、多くの分野で論評を展開している。日本人のラテン化が年来の主張。

2. ☆片山虎之助☆野田首相、TPP交渉参加を表明
 野田首相は、13日からハワイで開かれたAPEC首脳会議でTPP交渉に参加する方針を表明しました。首相は、これに先立つ12日のオバマ大統領との首脳会談でもこの方針を伝達、オバマ大統領はこれを歓迎し、協力する意向を示しました。
 首脳会議は13日夕、ホノルル宣言を採択して閉幕しましたが、会議では「成長と雇用」「規制改革と競争力」「エネルギー効率とエネルギー安全保障」が話し合われました。来年のAPEC議長国はロシアとなり、首脳会議は11月に極東のウラジオストクで開催されます。
 TPP交渉に、カナダとメキシコが参加を表明したことは大きなニュースです。日本に加えて、NAFTA(北米自由貿易協定)を構成する両国が参加表明したことで、TPPは一気に拡大する可能性が出て来ました。 一方、TPPの交渉9か国は12日、すべての品目の関税撤廃をめざすこと、また、すべてのサービス分野の貿易障壁の撤廃、各国間の規制の違いをできるだけ近づけるように努めることなどを柱とする大枠合意に達しました。ただ、各国間では自国産業保護のため例外規定をどう設けるかの調整がついておらず、12月再度会合を開く予定です。交渉を主導するオバマ大統領は、大枠合意を受け、来年中の最終合意をめざす意向のようです。 日本の交渉参加の表明が遅かったためか、この大枠合意の会合に日本は招かれませんでした。日本� ��交渉参加は何時からになるのか、米国の承認には連邦議会の90日ルールに事前調整が加わるとすれば、来年の春頃からと言われていますが、どうなるのか。それで果たして間に合うのか。予断を許さない展開になりそうです。
                                                     平成23年11月15日
○ お知らせ ― 11月16日(水)の予算委で、午後4時前頃から質問します。NHKのTV中継がありますので、時間がある方はご覧下さい。


3. 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 バフェットはSECから「特別許可」を得てIBM株を静かに買っていた
 いきなり5・5%の筆頭株主ではなく、3月から周到に準備をすすめていた
 全米一の投資家ウォーレン・バフェットがIBMの大株主になっていたことは、ウォール街に大きな衝撃を運んだが、SECルールは四半期ごとに大型買収案件は届け出る必要があり、この規制を逃れての株式購入は罰則が規定される。 ところが、バフェットが率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ社の報告書には三月も、八月もIBM株式購入の記載がなかった。ただしバークシャー・ハザウェイ社報告の「注釈」欄に、「SECの規約13F条項に該当する機密情報はこれを記載していない」との文言が挿入されていた。
F13条項とは、大口投資家が大規模の特定銘柄を買い進める場合、SECが特別の許可を与えて秘密情報扱いができるというもので、投資家を保護するのが目的とされる。年間60件ほどの申請があるという(ウォールストリートジャーナル、11月16日)。
市場はバフェットやカール・アイカーン、ネルソン・ペルツ、ビル・アックマンなど大型投資家の動向をつねにウォッチしているため、過度の動揺や、集中豪雨的な後追い投資を避けるため、ときに秘密を維持するという特別許可を与える権限が付与されている。
なかでもカール・アイカーンはM&A、グリーンメールの第一人者として知られ、映画「ウォール街」のモデルにもなった。アイカーンが動くと株式動向ががらりと変わる局面があるので、SECはつねにマークしている。 さて、このバフェットが11月21日に、初めて日本にやってくる。東日本大震災の被災地をまわり、企業を勇気づける目的の慰問旅行というが、バフェットが唯一購入している日本株がある。超硬工具メーカーで東芝系の「タンガロイ」だ。これまでバフェットは中国の自動車部品メーカーに一時期、投資してすぐに手を引いたことがあるが、日本に投資したことがなかった。 日本市場もバフェット旋風が起こるか?



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